[ February - 2005 ]
---------- 目 次 ----------
ごあいさつ
今月のお花つれづれ
〜【14日のバレンタインの後は・・・】〜
Ellie の2月のアレンジメント
〜【薄ピンクのグラジオラス】〜
Ellieのつれづれ日記 - 今月の思い出話
〜【「見学したいとは言うものの・・・??」の巻】〜
編集後記
お知らせ

ごあいさつ

今日もこれから雪が降るそうです。それもかなり積もるらしい。えーっ、また、って感じです。このところ、ちょこちょこ降りが多いから。

今年の雪は、いつも土日か子供たちの学校の休みの週に降り、その度に子供たちはため息をつきます。「なんでー。学校が休みにならないから、つまんない!」のだそうです。

あまり雪が多いと休校になりますから、それは、子供たちの冬の楽しみになっているようです。その気持ちはよーくわかりますが、親としては子供が学校に行ってくれると助かる。全く、立場が違うとおかしいですよね。

寒くなって、ちょくちょく雪が降るようになると、道路がぼこぼこと穴だらけになってきます。道路に撒く雪解け用の塩でやられるらしいです。ですから、運転しにくいです。そして、春になると決まって、その道路補修のための交通規制があり、渋滞がおこってしまいます。また、そんな季節が巡ってきたな、と思うこのごろですが、春がやはり恋しいですねぇ。

今月のお花つれづれ

今年のバレンタインは、14日、月曜日でした。さすがに日曜には注文の電話がかかってきませんでしたが、12日の土曜日と14日当日の朝は、けっこうな人がかけてきました。いわゆる駆け込み、というやつですねぇ。

私のスクールはお花やさんではないから、急なオーダーに対応していません。前もって予約の方のみ受け付けていますが、みんな切羽詰って電話してきているようです。それも、全て男性・・・。

そう、アメリカでは、バレンタインは愛を告白する日。それも情熱的に。(きゃー、これって、うらやましいってこと?!)特に、男性は愛する女性に赤い薔薇を送るというのが定番の愛情表現です。いつも、男性の方からばかり「赤い薔薇、1ダース、いくらですか?」とかかってきますから。

それか、二人でラブラブで美味しいレストランへ、というのが第二のコース。最近付き合い始めたばかりの友人カップルは、その日本人男性がようやく仕事が一段落したから、ちょうどその日に夕食でも、と彼女を誘ったところ、どこも予約客でいっぱいで、結局いつも彼が通う大衆食堂みたいなところに行くことになった、と彼女はちょっとご機嫌ななめ。それも、14日は土砂降りの雨の日。わかるわー、彼女の気持ち・・・。

彼は、いつも自分の方が“義理チョコ”?をたくさんもらっていたので、アメリカでは男性が頑張る!というのを知らなかったと、言い訳したとか・・・。ほんと、日本の“しきたり”と違いますねぇ。

2月の最初の2週間、つまりバレンタインが終わるまで、花やは大忙しです。問屋からして花の値段が高いし、赤の花は売り切れるから、今年のオーダー状況を予測しての事前注文をします。

そして、バレンタインが終わって次の日、いつもの花の問屋に行くと、「あらら・・・赤い花がいっぱいあまってしまったのね、」と一目瞭然の状態で陳列されています。いつも私の花を担当してくれるサムは、「タダで持って行けっていっても誰も持って行かないもんなんだ、」と苦笑い。

「ほんとにタダにしてくれるの?じゃあ、持っていこうかな?」と私も冗談でも言えない。だって、14日すぎたら誰も赤い花を欲しがらないのですもの。困ってしまいますよね。

そして、しばらくすると、今度は3月のセントパトリック・ディというアイルランド人のお祭りのための緑の花やオーナメントの飾りつけが始まります。花も身につけるものもすべてグリーンにする、というそのお祭り。来月にちょっとお話することにしましょう。

Ellie の2月のアレンジメント

とっても愛らしい色合いのグラジオラスを見つけました。外側が透明感のある白で内側がほんのり桜色。愛らしいという表現以外見つかりません。そして、それにぴったりのピンク色のデンドロビウム。ところどころ、紫色で色を締めています。

今月は、もちろん赤のバレンタインをイメージしてお花集めをしようと思いましたが、どうしてもこの可愛らしい色合いのグラジオラスが活けたくなり、「ま、愛らしい恥じらいのあるバレンタインもどうかしら?」ということで、結ぶことにしました。

今回は、ベース(花器)にオアシス無しで活けこみました。幅広いお花器から横にこぼれだすようにお花を活ける。イギリス式?に、お花器の内側にチキンワイヤーを張ってありますから、ぽろりと花が落ちるという心配はありません。きっちり活けこむには、チキンワイヤーで支えるのが一番です。

去年は、ドラマチックなレッドで、情熱的なバレンタインを活けましたから、今年は静かに・・・というわけではありませんが、私はお花との出会いでそのイメージを決めてしまうので、こういうことに。

でも、清楚なバレンタインも憧れますねぇ・・・。要は、ゴージャスなお花があればよいのです。それも思いっきりボリュームたっぷりに。それで愛情表現をするっていうのもいいと思うのですが。

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Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話

「見学したいとは言うものの・・・??」の巻

「またか・・・。」 今回で4度目。
フラワースクールの見学に来る、と事前に電話かけてきて予約しておきながらのすっぽかし。そのうち一人は、日本人。それから、ブラジル人、韓国人と中国人。なんと、インターナショナルなことでしょう。

私のフラワースクールは、見学を積極的に薦めていますが、必ず予約をとっていただいております。「お花をやってみたいかな?」と思っても、実際のところ、どういう場所で、どんな先生がどのようなやり方で教えているのか、それからどんなお花を扱っているか、自分だったら絶対にチェックするだろう項目は、やはり新規の方にも自分の目で見て確かめて、納得してから入会してほしいと思っているからです。

今までのほとんどの生徒さんたちは、そのようにしてきちんと確認し、ご自分で決めてから入ってこられるせいか、その後皆さん驚くほど上達していきます。そして、日本人の生徒さんに関しては、ちゃんと予約してこられた方はきっちり約束の時間を守り、こちらもそのように準備してお待ちするので、いやな想いをしたことがありません。

ところが、いったいどこで情報を得るのでしょうか! 日本人以外の方から時々、「どうしてもお花を習いたいから、行ってもいいか?」と問い合わせがきます。今のところ、私のスクールは、日本語で教えるというポリシーを持っていますから日本語でしか広告を載せていませんが、それを「ニュースペーパーで見たから」と言って電話をかけてきます。

私が日本語オンリーで教えるのにこだわるわけは、第一に、スクールに来て習っている人たちがより習いやすいように、との配慮からです。和やかにクラスを進めたいと思っています。どうしても日本人は日本語で隣の人や私と話したがるし、細かいことを聞くにはやはり日本語だろうし、英語のひとたちとバイリンガルに話せる人はやはり少ないようです。そうすると、クラスに分裂が(大袈裟かもしれませんが)生じる可能性があります。スムースにクラスを運営していくには、英語は英語のクラスとしてわけるしかないと思っています。

第二に、英語と日本語をクラスでミックスするのは、私の負担が大きいからです。ぱっぱっと言葉を変えながらみんなを平等に指導していくのは、とてもエネルギーが要ることなのです。私は、英語は話せますが、日本語と同じように微妙なニュアンスもいろいろ表現できるかといったら、そこまで自信がありません。英語には英語独特の表現方法と接し方があるし、日本語とはまるで違います。私はすっかり英語モードになるといろいろ出てくるのですが、切り替えがむずかしい・・・。

ですから、日本人以外の方には、まず「今は日本語オンリーのクラスしかないから、日本語は話せますか?」と聞きます。そうすると、「なぜ?あなたは英語を話せないの?話しているじゃないの。」ときます。一応、以上のことを簡単に説明すると、「見ながらでも、皆の真似をしてでもいいから習いたい」と言うのです。

まぁ、なんと熱心な!!
そこまで言うならば、と、「それならば、一度見に来てください。それからどうしたらよいか、一緒に考えましょう」と提案すると、とても喜んで、「それでは、いついつのどこに何時に」と約束をして電話をきります。

ところが、来ない。
そちらの熱心さに負けて、私もせっかくその気になり、「そんなに習いたいのであれば、なんとかしてあげようかしら」なんて思っちゃたりして、「そんなにニーズがあるのなら、英語のクラスもオープンしなくちゃね」と張り切り始めたりします。そして、すっぽかされる・・・。

別に、その人にどうしてもクラスに入ってほしいと思うのではなく、私なら絶対にしないだろうな、ということを平気でする人がいる、ということにがっかりしてしまうのです。やっぱり、日本語オンリーで行った方がいいということだろうね、ととることにしています。

私の言葉へのこだわりには、私のネールサロンの体験談があります。いつも行くネールやさんは、韓国人経営のお店。NY周辺には、韓国人のネールやさんがとても多いのです。そこで働くネーリスト(今はネールしてくれる人を日本ではそういうのかな?)はみなもちろん韓国人。そして、ほとんど英語が出来ない人も多い。そのせいか、いや気にしないとしか思えないけど、人のネールをしながら、ぺちゃぺちゃと隣のネーリストたち(従業員)と韓国語でずーっとしゃべっています。

もちろん、お客側のアメリカ人たちや私には全く何を言っているのかわかりません。笑っていれば、「あぁ、おかしい話をしているのかな」と思うだけ。変な話ですよね。サービス業という自覚がなくても、腕がいいとか立地条件がいいというだけで、やはりニーズがあるからでしょうが、はやっているのです。なんというか、自分のことを話されているのではないのでしょうけれど、異国の土地にいる感じで、変な気分になります。

と、つい文句もいいたくなりますが、また通ってしまう私ですが・・・。ま、気のいい人たちというのはわかりますから、別にちゃんとネールをしてくれればいいか、という感じなのですねぇ。それに、安いしね。(私が行くところは、9ドルできれいにネールの手入れをしてくれて色を塗ってくれます。)

でも、そのような状況が私の教室内で起こるかと思うと、想像がつきません。私なんか気を使って、きっと一生懸命今何を話したか、なんて通訳もどきをしたりして、疲れてしまいそう。わからなくて、ワンテンポ遅れて笑うなんて、子供たちと一緒に見る映画みたいではありませんか! 英語の冗談についていけなくて、隣の子供に「今のどういう意味? ねぇ、なんて言ったの?」なんて聞いては、迷惑そうな顔されるんですよ。つまり、そんなのイマイチつまらない、になってしまうと思います。

お花は楽しく続けてこそ意義がある、と私は思っています。つまり、お花は生活にゆとりを持たせるためのものであり、そういう生活や気持ちへの“ゆとり”の部分は、楽しくなければやる意味はない、と言っていいくらいです。実際、私は最初からお花を職業にしようとは思っていなくて、いつも家にお花がある生活ができればいいな、との気持ちから始まりました。それは、母親から学んでいたからそれが当たり前とは思っていても、実際に自分でやってみるまでは、こんなにエンジョイできるものとはつゆ思いませんでした。活け初めてからは、「楽しい」の一言です。

その「楽しい」の積み重ねが、ついには職業にまで発展したケースというのが、私でしょう。そして、私は、それを「教える」ということに本領を発揮したと言えます。私は、自分が知っていることを「教える」のが大好きという自分の特性を、お花を通して実際知ることになりました。

ですから、私にとっては、皆さんがお花を活けながら楽しそうにしているのを見るのが何より嬉しいことなのです。絶対、そうこうしているうちに、好きな人はどんどん進んで花の道に進む人は進むし、ただ家にきれいにアレンジメントを飾ることで和むからハッピーであれば、それはそれでよいことだと思っています。でも、「楽しくなければ続かない」のです。

さてさて、実際日本人以外の方にもお花の学校のニーズがあるのがわかったから、どうしましょうかね。どうも、日本人以外でマンハッタンの中で実際にきっちりと基礎を教えている人(特にアジア系のスクール)は、いないか、少ないかのようなのです。頑張ってもう一クラス開けて、英語オンリーにしようかしら?英語を通して、お花の楽しさを伝えるなんてチャレンジだわ、と思ったりもするし・・・。

このようなすっぽかしは、私だけじゃなく、どうもどの業界も日本人以外には同じような経験をしているようなのです。ですから、どこも日本人の顧客をとりたくてたまらないそう。日本人は約束は守るし、支払いはきちんとするし、礼儀正しいし、言うことないとの評判が高いです。嬉しいですねぇ。

この「信用される」という英語表現に、“Accountable” (アカウンタブル)とか、“Reliable”(リライアブル)というのがあります。そのアカウンタブルな人たちを集めるにはいったいどうしたらよいか?・・・・私がいちいちこのような場合に右往左往しない、ってことかしら。こんなことは当たり前。つまり数打ちゃ当たる、ってことかな?・・・うーん、疲れそうだけどやってみるのもおもしろいかな?・・・などと、考える今日このごろです。

さて、いったい私はどうするのでしょう。気になる人は(誰もいないか・・・)3ヵ月後あたりのニュースレターを読んでねー。なーんちゃってもったいぶったりして・・・。実際、どうするか全然わかりません。いろんな展開があってもおもしろいかな、と今のところ思うだけであります。

ただ、私のスクールは、“NYで日本語で学べるフラワーアレンジメント教室”となっていますから、これは絶対にくずすつもりはありません。ですから、ご心配なく。なんてったって、私が一番楽なのでした・・・。 そしてやっぱり、いつもアカウンタブルの人たちと付き合っていきたい、とつくづく思うのでありました。

編集後記

2月に入ってから週に3回もジムに通って、エクササイズをする日が続いています。年末年始にぽてぽてになった体に鞭打つために・・・。ほんとの話、どのパンツもスカートもきつくて入らない状態に。

私には、何事にも波があり、今ちょうどその体引き締めの“波”が来ているようなので、ちょっとばかり集中しています。今まで続かなかったけど、今度こそは・・・決意は堅いと思ったら、ちょっとこの週末、失敗。つい油断して食べて飲んでしまい、今朝むくんでいた・・・。

今日は反省を込めて、このレターを出したらまたジムに行こう、と思いましたが、おっと今日は雪が降るんだった・・・。おかしな話、どうぞこの私の想いが続きますように、と毎日祈っているのです。痩せますように・・・ではなく、続かせたい!??

それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。

皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!

お知らせ

☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。

☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。

☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、水曜と金曜の昼と火曜の夜のクラスも併せて開校しました。

ご興味のある方は、こちらからどうぞ。

《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com

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        Ellie Grace Toda
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