[ April - 2004 ]
---------- 目 次 ----------
ごあいさつ
今月のお花つれづれ
〜【“桜の気持ち”と“クレヨン入りのブーケ”】〜
Ellie の4月のアレンジメント
〜【高貴な色・紫アレンジメント】〜
お知らせ
Ellieのつれづれ日記 - 今月の思い出話
〜【“子供自慢OK?・・・我が家の三男マッチョの編”の巻き】〜
編集後記

ごあいさつ

桜はまだかなーって待っていたら、いきなり到来して、さーっと行ってしまったNYからこんにちは。

それまでずーっと寒くて、いったいいつになったら桜が見れるのかしら、と思っていたら、急に初夏の陽気になり、一気に桜が開花しました。

去年行こうと思って楽しみにとっておいた桜の公園に行けずじまいで、残念です。ほんと、毎年の楽しみのひとつ、桜の花見が堪能できないうちに盛りがすぎてしまい、なんかじわーっと後悔の念が押し寄せてきている今日この頃です。タイミングがいかに大事か・・・。またしても私の人生における新たな問題提起がありました・・・。

なーんて、ちょっと重く始まってしまいましたが・・・、本当に桜のピンクはまさに「桜色」という独特の桃色ピンクで、私の大、大好きな色です。淡いピンクより、濃い色の方により惹かれます。この「桜色」を見て、毎年こころ新たな気分になります。

でも、ちょっとだけNYのセントラルパークの貯水池のまわりの桜を見てきました。日本から親友が来ていて、たまには美術館へでもとグッゲンハイム美術館へ出かけ、しばらくぶりでピカソなどの特別展を見学し、その帰りです。たいそうな人出でしたが、やはり行ってよかった。きれいでしたよ、その桜色が貯水池の水に写ってまたちょっとロマンチック。

でも、春というとくしゃみの季節。今年はちょっと例年より早くクシュン、クシュンが始まったような気がして、急いでホームドクターに駆けつけて、アレルギーの注射を一本打ってもらいに行きました。

でも、そのドクターはとぼけた人で、「この注射は有効期限が切れていますが、どうしますか?」ですって。 効くか効かないかは五分五分だそう。

でも、そんなこと言ったって、また来るのが大変だし、去年効いたからまた効くかもしれないし・・・としばし考えて、「効かなかったら、また来て新しい注射を打ってもらいますから、お願いします。」と心決めました。

そしたら、「あなたは強いですねぇ。」だって。

私はいったい誉められたのか、ばかにされたのかわかないまま、腕に筋肉注射をしてもらって帰りました。

そしたら・・・効きました!!
「あー、よかった。これでくしゃみから解放される」と思うとなんか嬉しく思ったりして・・・。

今は朝起きるのが爽快で、いい気持ちで一日がスタートできますからラッキーです。なんかふつふつと元気がみなぎってくるような・・・そんな春のひとときです。

今月のお花つれづれ

「うーん、今月は何、書いたらいいか、わかんないよー」と騒いでいたら、友人が一言、「大好きな“桜”の気持ちにでもなって書いてみれば・・・・・・。」

超ありがたく? またひどく曖昧な提案に、「そうか、桜の気持ちねぇ」としばし考えたりして・・・。 そしたら、朝早く5時半に目が覚め、「うっ、サクラの気持ちを書かねば・・・」と、たいそうな課題をもらったように、きっと夜中じゅうずっと緊張して考えていたのかな、と思いました。

ま、サクラの気持ちはともかくとして、というかまた折をみて書くとして、先日おもしろいブーケのオーダーがありました。

上品な女性の声の電話で、「ブライトカラーのカーネションかデイジーなどを入れて、ブーケを作ってください。そして、それに特別のお願いで“クレヨン”を一緒に活けこんで欲しい」と。

「はぁ?クレヨンですか?」
「そう、クレヨン」

二人して電話口で笑っていましたが、特別の客のためのアレンジのよう。

ふっと、さてどんなアレンジにしようかとアイデアを浮かばせようとしましたが、聞くとそのお届けはその日の夜、○○ホテルまで、ということで、無理でした。

とても挑戦してみたい気がしていたのですが、「私のオーダーは3日前までの申し込みです」、と申し上げたら、「では、いつかまた覚えておきましょう」ということで電話を切りました。

まぁ、めずらしい注文もあるものだと思っていたら、アメリカには「Administrative Professionals Week」なるものがあり、それは、学校関係者のためのスペシャル週ということらしいです。

そして、あるマガジンの中に、ペーパーをポットに巻きつけて、アレンジの中にはグリーンの鉛筆を何本か挿してある写真を見つけました。

ま、ほほえましいというか、おかしいというか、こんなのもありかな、という感じですが、さて、私がしたらいったいどんなアレンジになったかな?って思いました。

きっと、色とりどりのクレヨンをポップ調に針金にくるくると巻きつけて、アレンジの中にあちこちとばしたりしたかもしれません。なんか、たまにはそんなアレンジも超遊び心があっておもしろいかも。

Ellie の4月のアレンジメント

今月は、なんかとても紫にはまりました。紫のヒアシンスと少し濃い色のストックと、もっと濃い色のスイートピーで濃淡をだします。

紫は日本ではとても高貴な色といいます。私は春になると身につけたくなる色が紫です。それもラベンダー色。ほわっと高貴さが感じられ、そしてしっとり上品さも、またすきっとしたシャープさも表現できそうで、なんかこのちょっとした欲張り感覚?にとても惹かれます。

そして、紫にはやはりピンクが合いますね。それの引き立て役にはクリーム色を持ってきて、すっかり春色のアレンジとなりました。

お知らせ

☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。

☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。

☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie's New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、水曜の昼と夜のクラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。

《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com

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Ellieのつれづれ日記

【“子供自慢OK?・・・我が家の三男マッチョの編”の巻き】

我が家には、マッチョという名の15歳半のヨークシャーテリアがいます。それはかわいくハンサムな犬で、大変人なつこく、どなたにも可愛がられます。

そのマッチョの目が見えなくなりました。目の玉が白くなっているから、白内障がすすんだのでしょう。あちこちぶつかって歩くようになり、私が近づいても気がつかないようになりました。

今まで見えていた世界が見えなくなるとは、どんなものでしょうか。耳も少し遠くなっているようですが、一応声をかけると反応します。でも、だっこされたり触られたりするとびっくりして、攻撃的になります。以前の人なつこい愛すべきマッチョとは違うので、こちらも戸惑います。

去年はマッチョにとってそれは災難な年でした。ちょうど1年前の4月20日、次男と散歩中に突然に大きな犬に襲いかかられ、背中の肉を大きく引き裂かれる事件に遭いました。瀕死の重態で手当してもらい、命に別状はなかったものの、何の罪も無い天使のようなマッチョが目の前で理不尽な目にあうのをどうしようもなくながめるだけで、なんともいえないむなしさを感じました。

手術の結果、一応もとにもどったようですが、しばらく歩くのが不自由そうでした。かわいそうで、かわいそうで、マッチョを見ると涙がでる日が続きました。

今度は真冬に、次男がだっこして外におしっこに出そうと思ったら、あまりの寒さに外の階段が凍ってアイス板になっており、そこをすべったためにマッチョがポーンと放り出され、凍った階段に激しくたたきつけられてしまい、これまたショックな出来事に遭いました。マッチョにはよほどこたえたのか、それ以来、視力がめっきり衰えたように思います。

ま、歳といえば歳ですが、以外にも繊細な性格のようで、ショックからどうも一気に視力をなくしたような感じです。

すっかりおじいちゃんになってしまったマッチョですが、私がマッチョの名前を呼ぶとき、どうも声が1オクターブあがるようで、まわりにいる人がくすっと笑います。猫かわいがりの声、ありありだそうです。私は超正直だから、かわいいと思ったら、どうしても隠せません。

日本人の友人たちと、自分の子供の自慢は出来ないけど、ペットのことは思いっきり言えるよね、とよく話しています。

「ウチのマッチョはねぇ、すっごいハンサムでしょう。昨日、こうだったのよ、ああだったのよ」と延々と話せます。

そして、友人のところの犬のまたかわいい自慢話が繰り広げられ、おおっぴらに自慢合戦というところです。

ところで、日本人の間ではどうしても自分の子供のことは誉められませんよね、普通。でも、アメリカ人はいいことはいい、としっかり誉めます。それをはたで聞いていても、ちっともおかしくないのです。

例えば、「ウチのジョンはね、昨日の試験でまたAを取ったのよ。彼は頑張りやさんだから、いつもベストをつくそうとするの。」と、いう感じ。

また、「ウチのスーザンは、とっても心優しいから、ベビーシッターを頼まれてバイトには困らないわ」なんてね。

私もそしたら負けずに、「ウチのアイク(次男のこと)はね、とってもやさしいから、私が忙しくしていると納豆ご飯だけでも文句は言わないわ。」

うっ、しまった、これは自慢にはならないかもしれない・・・、私の怠慢さを披露してしまったわ・・・と言ったことを後悔する私。

なんか、こう日本語に直しているとわざとらしく見えるのですが、英語の表現でいくととても自然で普通のことです。

むしろ、ウチの子はおっちょこちょいで、私に似て出来が悪くって・・・なんて言おうものなら、なんで人に欠点を教えるの?と変にとられます。ましてや、亭主の悪口を平気でしゃあしゃあ言おうものなら、変な夫を選んだ人として人格を疑われてしまいます。つまり、日本でいう謙遜がこの意味では通用しません。

でも・・・、でもです。ペットのこととなったら別です。思う存分自慢してOKなんですよね。不思議ですね。この感覚。

あ、たった一人、日本人なのにおおっぴらに自分の息子自慢をする人を思い出しました。彼女に出会ったら、観念、という感じで、彼女の最愛なる息子の自慢話をたっぷりと聞かされるはめになります。大学で成績がこうだ、とか息子の学校がどんなにいいか、とか。

ふーっ、とため息。彼女から聞くと、どうも素直に聞けない私です。でも、聞くところによると、周りにも彼女による被害が続出で、どうもひんしゅくを買っている様子。

と、いう私も、実はあるパーティで「次男が将来、社長になりたいんだって。私の会社を継ぐなんて言うのよ。嬉しいじゃない?そしたら、名前を、Ellie's New York & Son (アメリカでは、息子と一緒に事業をすると、企業名の最後に“息子−Son”を付けたりします)に変えようかしら。」なんて気軽に話したら、向かいに座る、始めて会った日本人の50代の男性が、ぽつんと一言。

「すっごい、親ばかですね。」

一瞬、しら〜 ・・・・・・。

そして、いきなり、むかついた私でした。あまりのほんとのことに、周りにいる人たちも「な、なんで、そんなほんとのことを、よくもまぁ、ストレートに!」と思ったみたいで、なんか一瞬時間が止まった感じ。

子供自慢も人を見て、状況を見て、というところでしょうか。でも、フォローアップもちょっとは大事、というかもう少し気を使うべき・・・と思うのですが。

そうそう、ウチのマッチョは、9歳で養子?にもらったのですが、もうすでに生まれた時からがたいが大きいから、マッチョと名づけられておりました。そこで、我が家の名前を戸田・松千代とつけました。

神々しい名前でしょ?いまどきかっこいい!というか、なんとも素敵な響き・・・。

そう聞こえるのは私だけ・・・、ということは重々承知のうえです、すみません。

私個人のサイト、elliegrace.comをいまに立ち上げようと思っていますから、そしたらぜひマッチョの顔を見てください!!おじいちゃんでも超ハンサムなんですから!

編集後記

☆ もうすぐ5月です。第2日曜日は、アメリカの花やが一年中で一番忙しい日。次いでクリスマスだそうです。さて、アメリカの母の日はいかに・・・。どんな花がオーダーされるか、リポートしますね。お楽しみに。それでは、来月まで、ごきげんよう。

それでは、皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!

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        Ellie Grace Toda
Ellie's New York Floral Design
www.elliesny.com/flowerschool
      flower@elliesny.com
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