★ Ellieの6月のアレンジメント
4月から、トラディッショナルなスタイルを意識したアレンジメントを順次ご紹介しています。4月は、伝統的で、基本的なアレンジメントの代表でもある「トライアングル」でした。そして、5月は「Lシェープ」。今月は、センターピースの「ラウンド」をご紹介します。それも、取っ手のついたバスケットに活けたものです。
ハワイに住む友人から、5月のある日、「赤い花のアレンジメント」のオーダーを受けました。自分のことよりも隣人の幸せを常に願っていて、たくさんの方に慕われていたHさんの1周忌のためです。本当に情熱の色「赤」が似合う、華やかで明るい方でした。花市場に行ったら、“First Red” という名の赤い薔薇に妙にひかれて、それにあわせて花を取り揃えました。Hさんの優しさをピンクで現したくなりました。赤とピンク、私としてはめったにしない花揃えですが、なかなか上品で華やかに仕上がりました。きっと1周忌ですから他にもたくさんの花が集まるだろうから、持ち運びやすくて飾りやすいバスケットの「ラウンド」にしました。ボリュームたっぷりの赤薔薇のアレンジ、天国のHさんがにこやかに微笑んで喜んでくださっているのを想って、活けました。
このアレンジは、高さをバスケットの取っ手が隠れるくらいとっていますから、遠くからはバスケットアレンジには見えませんが、もっと低く活けて、わざと取っ手を見せてそこにかわいいリボンを巻きつけてもとても豪華になります。
私の花の教室で一番最初に習うスタイル、センターピースの「ラウンド」。あの基本中の基本のアレンジが、こうまで豪華になるのですよ。ぜひ、試してみてください。
さて、今度は6月のスペシャル・アレンジメントです。やはり、結婚式のレセプション・デスクに置いてもらうのを想定して活けました。結婚式の招待客をお出迎えする重要な場所ですから、華やかな雰囲気を出したいですよね。季節感あふれるこでまりを大きく挿しました。
Weddingだからといって白だけでアレンジするとは限りません。やわらかい色を入れてなごんだ雰囲気を出したいと思いました。ですから、上品なラベンダー色のシラーを手に入れて、それに合わせて白とピンクのアッシルベを選びました。ピンクのアッシルベがあまりにも透明感のあるきれいな薄ピンクだったから、なんか初々しい花嫁さんのイメージが出来上がりました。ブルーは、花婿さんの緊張かしら?? そんな遊び心で花選びするのもとても楽しいものです。不思議に、自分の結婚式の時の花は全く覚えておりません。あまりにも昔過ぎるから?? いや、あの時は、私はお花に興味がなかったのでした!それが、今ではこんなに好きになって、花を活けていると時間を忘れるくらい…です。