★ ごあいさつ
6月です。子供たちの夏休みが始まってしまいました。。。外がにぎやかになったこと。。。
お家にじっとしていられない子供たちで、住宅の周りは騒々しくなってきました。もうちょっとしたら、親たちも根をあげるから、子供たちのキャンプが始まりますね。そうしたら、もう少し外は、以前の落ち着きに戻るかな?
日本の梅雨時みたいな天気が続くNYです。6月は、普通はカラッと晴れの日が多いため、ジューンブライドがあるっていうのに、ここのところの雨続きで、野外のウェディングを企画した人たちは、かわいそうですね。
ウェディングだけではなく、学校のプロム(ダンスパーティ)や卒業パーティが続くので、お花屋さんはパーティアレンジメントで忙しいです。
★ 今月のお花つれづれ
【ブルーベリーの木】
夏の枝モノのひとつに、ブルーベリー・ツリーがあります。
比較的細い茎の先に、ブルーベリーになり立ての青っぽい実をつけた、かわいらしい枝モノです。
これが入ると、アレンジがとても涼しげに仕上がります。
これは、草月流での生け花の枝モノによく使いました。初夏の季節感を出すのに、最高です。
枝モノですから、他のどんな花にも合いますが、6月はなんと言ってもバラの季節ですから、バラと組み合わせると、とても品よくまとまると思います。
こんな感じの花です。どうぞ見てください。(ブログにアップしてあります)
★ Ellie の6月のアレンジメント
【ブルーベリーをアクセントに】
ピンクの枝モノは、レプトスといいます。かわいい花を咲かせますが、すぐにかさかさになります。けっこうためがきくので(力を加えると自然に曲がるということ)カーブのラインを出すのに重宝します。
今回は、ブルーベリーの木をアクセントに使いました。実がなっているのが見えますか?短かったので、どちらかというと、下のほうにしか使えませんでした。
NYのボタニカルガーデンでは、6月はバラ園がきれいです。240種類ものバラを植えているとか。先日、ボタニカルガーデンに行ったときは、しゃくやくの花があまりにもきれいで、それで満足してしまい、時間切れになってバラ園まで立ち寄りませんでした。
2年ほど前に行ったことがありますが、さすが、ボタニカルガーデン。種類の多さに圧倒されました。でも、バラも結構手入れが大変ですよね。私は植えるより、切花を楽しむタイプかな?
今回は、スプレーローズ(白っぽいバラ)とオレンジの大輪のバラを使いました。かたまりでボリュームを出す花と1本でもすごい存在感のある花と両方を楽しみました。
★ Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話
【どうしてそこまで・・・?の巻】
毎週火曜日の朝は、草月流の神埼翠鳳(すいほう)先生のアシスタントとして、THE KITANO HOTEL(キタノホテル)の活けこみをしています。このホテルは、NYで4つ星のレベルの高いホテルで、よくお大臣様たち?がお泊りになられるそうな。。。グランドセントラル・ステーション近くの38丁目とパーク・アベニューにあって、エンパイアステート・ビルのすぐ近くに位置しています。
神崎先生は、そのホテルの玄関を飾る大きなアレンジメントと、畳の間のお座敷のあるレストラン白梅の活けこみをしています。草月流ならではの、動きとダイナミックさがでている作風を見せてくれます。
フラワーアレンジメントというのは、ほとんど枝モノを使わずにお花をこんもりとたくさん使うのが特徴的ですが、生け花の草月流は、枝モノで形をとり大きさを出します。
ずっと枝モノを触らない月日が長くなってきたころ、ふっと神埼先生のことを思い出したら、あら、まぁ、不思議なことに、またつながるようになりました。
フラワーアレンジメントとはまた違った魅力を持つ生け花に、改めて芸術性の高さを毎週のように見せてもらっています。
それが起こったのは、そんな火曜の朝。そのキタノホテルに向かう朝のことでした。
私は、朝は急いでいるから、42丁目を横切るバスに乗ります。そのバス停に向かって歩いていると、ずっと前を、世にもめずらしいくらい太っている、というか体の大きな大きな女性がつえをつきながら、どっさ、どっさと歩いていました。
あまりに大きな体なので、ただ歩くのさえとてもしんどそうです。ここまで太っている人は、珍しい・・・と言うくらい太っていました。後ろから見ると、二の腕のお肉がこんもりとボール状に盛り上がり、その部分だけ歩くたびにダブダブと揺れています。お尻も大きく盛り上がっていて、まるで大きな丸いスイカが2つ付いているみたい。太ももは、あまりにも太っていてお互いすれているから、足の形は激しいX型になっています。
はっきり言って、アメリカはデブの国です。(失礼!)ほとんどの人がオーバーウェイト、つまり太り気味と自称しているくらいです。
いつもの42のバスに乗ると、道を歩いている時より、なぜかつくづく本当にそうだ、と思います。乗っている時間、ちょっと暇だから周りをつい見渡してしまうからでしょうね。
オフィスに向かう女性たちもちょっと中年にさしかかったオジサンたちも、みんなウエストがダブダブ。でも、ズボンやスカートからおなかの肉がはみ出していても、みんなどうってことはないようです。だって、周りもほとんどそうだから。。。
私もそんな人のことを言えたぎりじゃありませんが、それにしても、どうしてもあそこまで・・・たぶん日本人全員、巷の太っている人みたいにもならないと思います。たぶん、体のフレームが違うのでしょう。いくら太っても肉のつきかたが違うような気がします。本当に、大きい!の一言ですから。
でも、その激しく太った女性は、そんな巷の太った人たちをも驚かすほど、太った大女でした。
私は、普通のペースで歩くだけで、あっというまにその女性を追い抜かしました。「全く、そんなになるまで太るのは、いったいどういう顔をしているのだろう」って、ちょっと興味はありましたが、振りむいて見たら失礼でしょうから、できませんでした。そうしたら、まぁ、私が乗ったバスにその女性が乗り込んできて、そして、私のまん前の席に座ったのでした。だから、図らずしも、まじまじと見ることが出来?観察するはめになりました!
私は、朝はちょっとの間だし、すぐに降りるから、空いていたら入り口付近の「障害者席」に座ります。その女性は、向かいの「障害者席」にどっかと腰を下ろしました。
どのくらい太っているか、と言いますとですね・・・その「障害者席」の2席もふさぐほどです。そして、お腹の厚さは、その席の奥行きでは足りないくらい、つまり、ちょこんと浅く腰掛ける程度の大きさなんです。太ももの大きさは、隣に座る普通の女性の足の3倍?いや、5倍くらい??
その「障害者席」というのは、普通の大人が普通に座れる席です。いくら太めでも、2つをふさぐくらい大きい人は、今まで見たこともありません。
でも、ですねぇ、たまにいるんですよ。1.3倍くらいの人が。
3つ席があるので、その真ん中が空いているからって、座ったとたん、「うっ、きつい!」ということがあります。両脇のどちらか片方がその座席をはみ出すくらいの人がいると、キュウキュウで真ん中に座る私は、深く腰をかけることができずに浅く、チョコンと座ることになります。
「し、しまったー」と思います。「急いでいたから、状況判断を間違えた。。。」と思う時が。そうしたら、すぐに立って移動でもすればいいのかもしれませんが、それが私の優しい??ところで、できないでいます。そんなことをしたら、「あんたのお尻が大きいせいで、私がきついでしょ」っていうことになるでしょうから、そんな失礼な。。。だから、チョコンと座って、まるで知らんぷりするしかない。。。
私は、その朝、その向かいの大女のこと、まじで眺めてしまいました。運良く??サングラスをかけていたから、私は首をまっすぐするだけで、別にじろじろ眺めているふうには、映りません。
そうしたら、驚きました!な、なんとその大女、すっごい美人だったんです!色が白くて、あ、白人だからそうだけど、肌の色が透き通るように白くてキメが細かく、とっても肌がきれい。肌がモチっとしている。それに、目がパチッと大きく、鼻筋が通っていて、いわゆる正統派美人。とても顔立ちが整っている、青い目の金髪美人さんでした。
それは、驚きでしたね。そんなことを言ってはいけませんが、普通は、あまりに太ると皮膚が伸びて、どちらかというと肌のキメが粗くなりますから、それだけでマイナスですよね。それに、顔中もまんべんなく肉がつくから、美人さんでも美人に見えなくなるのです。
その女性は、体は超大きいのに、不思議なことに顔にはさほど肉がつかずに、首から下に肉がドバーッと盛り上がっているって感じです。
しかし、その女性は、本当に超美人。モデル並みの顔立ちです。目元には、きれいにマスカラをつけてきちんと上品なお化粧をしています。そして、それにマニキュアのきれいなこと。プロにきちんと手入れをしてもらったといわんばかりの、きれいなフレンチマニキュアをしていました。まぁ、おしゃれな。。。と、つい、熊ちゃんのようにもっこりしている手に目がいきました。
別に、太っているからといって、おしゃれじゃない、と言っているわけではありません。そんな差別する気持ちは毛頭ありませんので、どうぞ誤解しないでくださいね。ただ、どうして、そこまで太らなくちゃいけないの???と思ってしまうんです。普通の体なら、きっとモデルになれるくらいきれいなのに・・・と思っちゃう。
バスの中を見渡してみました。そうしたら、なんと、バスの乗客もみんなその女性を眺めてるではありませんか。その女性は、みんなの視線が集まっていることを知っているようでした。
巷のデブは、まるで「いくらなんでも、私はあそこまでじゃないわ!」って思っているようでした。さすがに、アメリカ人の巷のおデブちゃんも、「おぉー。」とうなるくらいですからねぇ、その女性。私もつい、みんなの反応を観察しちゃった。。。
私は、それからどうしても、その超太った女性のきれいな顔と大きな体のアンマッチングが思い出されてなりません。あまりにも、印象に残る人でしたから。
私の知人が、言っていたことを思い出しました。彼は、よく出張するのですが、たまに隣に超おデブが座ることがあるんだそうです。「あ、この人、ここにすわらなきゃいいな。」と思っていると、隣になるんだそうで、そうすると、食事用のテーブルが横から出せずに、不便するそうです。
「全く、あの人のせいで熱いコーヒーをずっと手に持っていなくちゃならなかったじゃないか・・・」とぷんぷん怒っていました。「ある時はね、あぁ、よかった。そのおデブ、後ろの席だった、と思ったらね、食べた後にリラックスしようと思って後ろに座席を倒そうとしたら、座席を倒すな、と言ってきた。おかげで、ずっと席がまっすぐで長旅でますます疲れた。。。」とぼやいていました。あまりに太っているから、前の席がリクライニングしてきたら、自分がますますきつくなるのでしょう。
そんなに太っていても、1席しかもらえないそうです。太っている人もきついでしょうが、周りも迷惑するくらいですからね。困ったものです。
いったい、どうしてそんなになるまで太ってしまうのでしょうか。もちろん、食べ物のせいでもあります。アメリカの食事は、どうしても油っこいし、量が多いしで普通に食べていてもだんだん太ります。私も高校の留学時代に、かなり太ってしまいました。だって、アイスクリームも美味しかったし。。。
でも、決して食べ物だけのせいだけではないような気がします。あれだけ以上に太るということは、精神的なものもあるのではないでしょうか。食べることを止めることができなくなる何かが、あるのでは?
一説によると、ホルモン異常だとか、脳下垂体のある部分がイカレテいるとか、前世治療をすると、前世で自分は細くてきれいだったけど、醜い人を執拗にいじめたとか、いろいろ言われています。
でも、絶対に何かあると思います。食べることを止められなくなってしまう何かが。コントロールするマインドが必要なのでしょうね。でも、それができない。。。
私は、最近自分でも太ってきたと思うし、夏に一時帰国をするから、その前にはちょっとダイエットしなくては、と思って、近頃は食事に気をつけ、エクササイズも頻繁にするようになりました。別に意識しているつもりはないのですが、あれ以来、その女性のことが頭から離れなくなりました・・・。別に、どうやったって、あそこまではならないにしても・・・。
アメリカの雑誌、“Women‘s Health”というマガジンの6月号に、こんな記事がありました。「2000年の調査で、アメリカ人の64.5%が肥満している。そして、その太っている人たちは、とても動作がのろい」と。
毎日100カロリーを余分に摂取すると、1年で10ポンド=4.5kgも増えてしまうそうな。
えーっ、たった100カロリーなんて、ほんのちょっとしたものを口にしただけですぐにオーバーしちゃうじゃないの・・・ねぇ。恐い、恐い。
ま、食べたものを消費させてしまう筋肉をつけることが一番、とその記事にはありました。きびきびした行動をとる人は、動作がゆっくりしている人に比べて、なんと一日に350カロリーも余計に消費することがあるのだそうです。
ふむ、ふむ、なるほど。だから、ちょこまかと動く人に太った人はいないんだ。そうとわかったら、私も真似しよう。。。と浅はかにも考えますが、そうは簡単にはいきませんよね。
ま、私としては、その記事を読み、あの女性を思い浮かべると、自然とエクササイズに身が入るようになったことは事実です。おかげさまで、と言っていいのでしょうか?今年の夏は、頑張るゾー!と変に意欲的になっています。
それにしても、何をおいても、健康が一番です。少々太めでも健康でいられるならそれもOK。今のところ、1週間に1度くらいは、そう思い、そして残りの6日くらいは、よーし頑張るゾーと思う、今日この頃です。
★ 編集後記
6月はあまり天気のよい日が少なかったように思います。さて、7月、8月と今年の夏はどんな夏になるのでしょうか。
雨が上がったら、一挙に暑くなるのかしら?それも、ちょっとこわいなー。
7月のインディペンデンス・ディ(独立記念日)の計画は立ちましたか?今年は、4日は火曜なので、飛び石連休だから、休みの会社も多いかもね。
毎年4日は、我が家の近くの中学校の校庭で、花火があげられます。川じゃなくても、花火をするんですよねぇ。庭から見えていいものです。
それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。
皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!
★ お知らせ
☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。
☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。
☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、金曜の午前と午後クラス、木曜の夜クラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。
《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com
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