[ November - 2005 ]
---------- 目 次 ----------
ごあいさつ
今月のお花つれづれ
〜【サンクスギビングのコーニュコピア】〜
Ellie の11月のアレンジメント
〜【オータムカラーの Fan スタイル】〜
Ellieのつれづれ日記 - 今月の思い出話
〜【Sushi アメリカーンの巻】〜
編集後記
お知らせ

ごあいさつ

今年のサンクスギビングはいかがでしたか?

なーんていっても、これが通じるのはアメリカだけですよね。私たち家族は、今年もたらふくターキーを食べました。とても美味しくターキーを焼いてくれる友人宅に家族中でおしかけです。

七面鳥なんて、アメリカに来て始めて食べましたが、最初は「フーン」てなもんの味でしたが、毎年食べていると、これを食べずに正月は、いや、違うか、クリスマスはこないぞー、と言った感じになりました。

親しい人たちと食べて飲んで、楽しくすごす休暇。学校も休みになり、みんなのんびりします。これからよほど気をつけないと、食べすぎでぷくぷく太りそうです。

今月のお花つれづれ

【サンクスギビングのコーニュコピア】

感謝祭の時期だけに見られる、独特の形をしたバスケット。角(ホーン)の形のコーニュコピア。

今年は、このコーニュコピアを使って、特別のアレンジのセミナーを開きました。大好評でした。

この角からこぼれるようにお花を活けるのが特徴的。秋色のお花をいっぱい挿しました。

秋の花は、彩り豊かで、とても楽しいものです。詳しくは、私のフラワーブログにアップしましたから、見てください。

参加された方もとても楽しかったようで、私も大満足です。今年は、ツートンカラーの楽しいコーニュコピアを手に入れましたから。

参加者たちからの感想メールを一部、ご紹介します。私の草月の仲間の男性からの声です。彼の活け込みは、フラワーアレンジが始めて、とはいうものの、やはり豪華な活け方で、「さすが」でした。

先週の教室では大変お世話になりました。初めてのフラワーアレンジメントでしたが自分でも満足いく出来栄えでした。もっと早い時期から参加していれば良かったと少々後悔しています。(笑)

花材を扱うことに関しては華道と変わりが無いものの、異なる技術とイメージで作ることは非常に新鮮ですし、出来上がったアレンジを見て表現方法は一つではないな〜と改めて実感しています。(当然のことですが、、、苦笑)

来月も是非参加させて頂きますので、よろしくお願い致します。

と、いうことでした。12月はクリスマスアレンジの特別講座をします。またご報告しますね。

Ellie の11月のアレンジメント

【オータムカラーの Fan スタイル】

秋色のいろんな花を集めて見ました。嘘っこの花(シルクフラワー)もドライフラワーも入っています。

オーナメントのぶどうもりんごももちろん嘘っこです。

私は、Fan という扇を広げたような形のアレンジがけっこう好きです。おおらかで、大胆で、まるで喜びを表現しているような感じだからです。

大きな、大きなアレンジになりました。

今回は、とても豊かな花のついたワックスフラワーの黄色とオレンジ色のをゲットできました。空間を豊かに埋めてくれました。それから、赤い実のものは、Rose Hip という名前の、かわいくてしっかりした実でした。

ま正面よりも、斜め横から見た方が、もっとボリュームを感じてもらえるのに、写真では、見てもらえなくて残念です。

イメージを見る


Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話

【Sushi アメリカーン】

「スーシー」と、第1音節の“ス”にアクセントを置いて言ったら、アメリカで食べるお寿司のこと。

最近、アメリカで食べるお寿司について驚くことが多いので、今月は私の大好きな「お寿司」について感じたことを書くことにしました。

最近のアメリカ人は、いったいどうしちゃったの?というくらい、お寿司大好き人種に変ったように思います。

ン十年前?私の高校と大学の留学時代、アメリカでお寿司が好んで食べられることがなかったように記憶しています。

海苔は、第一「魚くさーい」と言って、ホストファミリーの子どもたちは、鼻をつまんでいやがり、「日本人はそんなもの食べるの?」っていう顔をもろにしていました。

たまに、親から送ってもらった「海苔巻きせんべい」を懐かしく、美味しくぽりぽりと食べていたら、「シーウィード・ライスクラッカー」のどこが美味しいの?ってな感じで、全く話にもなりません。

もちろん、「さしみ」なんて、「生の魚=ローフィッシュ」と言って、野蛮人の食べるもの、っていった感じでした。

ところが、ところが、最近のアメリカ人ときたら、いったいどうしちゃったのでしょうか。誰も、かれもが「スーシー」ですから。「サシーミ」ももちろん大好物に変身。

最近 NY に来たばかりの人は、あまり珍しい話じゃないでしょうが、ずーっと長くアメリカに住んでいる人にとっては、けっこう驚きです。

友人のカレンが病気して、その退院祝い?に、太巻き寿司のどでかい巻物を、息子に手伝ってもらって、よっこらしょと太―く巻いたものを差し上げたら、それはもう喜んで、「教えて、教えて」とその後、大変でした。何より喜ばれたから、よかった、よかった。。。

いったい日本のお寿司とどう違うの?・・・

違うんですねぇ、これが全くと言っていいほど。
もちろん、見た目は一緒ですよ。海苔で巻いた巻きものとにぎりのお寿司。味も同じようなものです。

でも、一般のアメリカ人に受け入れられるお寿司は、全くもってのアメリカ流のお寿司です。つまり、アメリカ人受けするお寿司のこと。おもしろい巻物がたくさんあって、中味もネーミングもユニークなものばかり。ドラゴンロールやら、レインボーロールやら、いったい何の事か、と日本の方はお思いでしょうね。

数ヶ月前に、アメリカの西海岸、サンフランシスコ郊外のサクラメントの街に行きました。その時に、知り合いに連れて行ってもらったレストランが、「ミクニ」というお寿司屋さん。

「エリーさん、この付近で一番はやっている日本食レストランにお連れしましょう。おもしろいお寿司やさんなんですよ。」

と、前評判高く、私はお腹すかして、わくわく・・・。お昼も抜いちゃったから、では、一番に行きましょう・・・ということで、レストランに着いたのが午後4時。

いくらなんでも早すぎるでしょう、と思いきや、人がたくさん並んでいます。いったい、どうして??

なんと、その店は、4時に開店。そして、開店と同時に大きなレストランがあっという間にいっぱいになり、満員御礼という感じになりました。

えー、皆、そんなに早く夕食を食べるわけ?それに、日本人のお客さんが私たち以外いないじゃない??そして、お寿司を握る人も、ウェイトレスたちも、みなアメリカ人? いや、アジア人???

えーっ、いったいどうなっているの?ここは、本当に日本食やさん??

いっぱいハテナマークだらけで、座った席は、2つある大きなカウンター(スシ・バーと言います)の端っこでした。そして、カウンターの中には、マッチョな感じの若いおにーさんたちが5人ほど。皆、にこにこ顔でやる気十分の若いお寿司やさんたちです。

そのおにーさんの寿司職人さんたちが、入ってくるお客さんにかける“かけ声”がすごい!

「イッラシャイマセー」と、従業員全員の合唱のような感じのかけ声。舌たらずの覚えたての日本語のような、“いらっしゃいませ”。聞くたびにおかしくてくすくす笑ってしまいました。

「イッラシャイマセー」と、威勢のよいかけ声をかけては、お寿司をせっせと手早く握り、にぎやかで威勢がよくって、見ているだけで十分にエンターテイメントっていう感じで、私はすっかり楽しんでしまいました。

さて、さて、「ミクニ」のメニューを見たら、おもしろい名前のスシロール(巻物のこと)ばかりです。日本で言う、太巻き寿司のおもしろ版というものがずらり。どれもユニークで決めかねます。

面白いものから、順にいくと・・・

「911ロール(ナイン・ワン・ワン)ロール」= 中味は、スパイシーツナ(まぐろのたたきとチリソースをあわせたもの)。口の中がホットになりますね。

「ジャパニーズ・マフィアロール」= やくざロールというのかな?中味は忘れました。確か、うなぎは入っていました。

「イタリアン・マフィアロール」= やくざに対抗したネーミングでしょう。トマト味の何かが入っていたように思います。それと、チーズも。

「マリリン・モンロー・ロール」= えびのてんぷらとかにのサラダが入っています。それに、アボカドと貝柱、とびこにねぎです。うーん、栄養たっぷりすぎ・・・。だからグラマーになるのかな?

「B.M.W.ロール」= これもマリリン・モンローと同じですが、それに、生の鮭とうなぎが入っています。やはり贅沢ですね・・。

こんな感じで、何十種類も。

「ねぇ、ねぇ、おにーさん、このメニューにある巻物、全部覚えたの?」

「オフ・コース。もちろん、なんでもすぐに作れるよ。お客さん、何にしますか?」
と、英語で答えが返ってきます。

私たちを担当してくれたのは、韓国人のにこやかなおにーさんでした。

聞くと、レストランのオーナーは日本人で、最近どんどん支店を出しているとのこと。そして、どれも超繁盛しているらしい。(お店の様子からしたら、そうでしょうねぇ。)

17年前からサクラメントにオープンしたそのオーナーは、もとは寿司職人だったそうですが、今は実業家。そこで働く若い職人さんたちの憧れだそうです。

皆、その「ミクニ」でしっかりトレーニングを受けて、寿司職人となったそう。
スシ・バーの中は、韓国人、中国人、そして南米人たちがほとんどです。
日本語が通じる人は誰一人いませんでした。

私たちの頼んだものは、おふざけで「イタリアン・ピザ・ロール」。チーズやら、生鮭やら、かにカマやら、忘れましたけどやはりちょっとピザの味がするような特別のソースがかかっていて、私にしたらとても新しい「お寿司」の味でした。まぁ、まぁ、美味しかったかな。

その量がまたすごい。とても一人では食べきれないボリュームです。

周りの席を見たら、小さな子供づれやおじいちゃん、おばあちゃんたちも一緒になって、そのような大きな巻物を一人前づつ頼んでいました!いやはや、すごいものでした・・・。

私は、お腹がすいていたのですが、なんかいろいろと圧倒されてしまい、周りを見ているだけで胸いっぱいになってしまいました。みんなの食べっぷりを見ているだけで、お腹が膨れそうです。

アメリカ人がこれほどわさび好きとは思いませんでした。とにかく、おしょうゆにわさびをどばーっと入れて、お寿司をびちゃびちゃとそのわさびじょうゆに、“どっぷり”とつけて食べるのです。

いくら、日本食が低カロリーで健康食だからって、(もともとは、それが理由でお寿司がはやりだしたのですが)あのわさびの量はないでしょう、という感じです。ハンパじゃないですよ、ほんとに。私なら、反対に病気になりそう・・・。

NY に戻って、改めて見渡すと、ほとんどのスーパーマーケットでも「スーシー」コーナーがあり、すごい売れ行きです。聞くと、特に、甘辛いたれをかけたうなぎと海老天巻きが人気だそうです。

先日、ホールフーズという高級オーガニックフード(有機野菜など、健康によいものを多くおいている)スーパーに行って、よく観察してみると、本当にみんなよく手にとって買い物籠に入れていきます。な、なんと、玄米で巻いたお寿司もあるんですよ。(食べてみたけど、ウーン??・・・)あらゆる年齢層のアメリカ人たちがお客さん。そのときは、日本人はほとんどみかけませんでした。

NY のあらゆる高級寿司屋もおおはやり。アメリカ人相手のレストランに勢いがあります。

今に、きっとアメリカ人に言われることでしょう。
「あら、日本にもスーシーがあるの?」ってね。

「日本のスーシーは、どんなのかしら?」なんてことも。

だって、私の留学時代にトンチンカンなことを聞く人がけっこういて、
「日本にもテレビがあるの?」なんて、ソニーのテレビを見ながら言われたものでしたから。

そうですねぇ、私もこれに影響を受けてじゃないけど、これから面白い中味のエリー流「スーシー」を開発してみようかしら。そうしたら、楽しいかも。息子たちから将来「おふくろの味」って言われるような、変っていて美味しいものを・・・。

今度暇な日曜日にでも、エクスメリメント(実験)してみようか、と思っています。誰か、美味しい中味を知っている方、教えてくださーい。そしたら、私が開発した暁には、ぜひお教えしますから。

編集後記

11月になっても、まだ寒さはそれほどではありません。しかし、今年の冬は雪が例年より多くなりそうだ、と予報がでました。どうぞ、嘘であってほしい、と思うような穏やかさです。

それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。

皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!

お知らせ

☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。

☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。

☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、金曜の午前と午後クラス、木曜の夜クラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。

《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com

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        Ellie Grace Toda
Ellie's New York Floral Design
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