★ ごあいさつ
もうクリスマスのイルミネーションが始まりましたね。とてもNY的な感じがします。感謝祭が終わるとすぐに、今度はジングルベルが聞こえます。
今ころ、遅い紅葉を楽しんでいます。やはり暖かい秋でしたので、例年ならもう今ころはすっかり落ち葉の時期ですが、まだ目を楽しませてくれています。
無事に沖縄でのセミナーを終えて、また父の法事も済ませて戻ってきたら、とってもニューヨーク!なので、なんかすごく嬉しい感じです!
これからは、クリスマスカラーの赤とグリーンとゴールドの季節が始まります。
★ 今月のお花つれづれ
【 感謝祭に 】
日本では、よく「アメリカの感謝祭って、日本の勤労感謝のようなものですか?」と質問されました。
アメリカの感謝祭、サンクスギビングとは、前年の今ころから一年間の収穫を感謝して、無事に1年を過ごした家族とお世話になった方と分かち合うために始まったものです。
メイフラワー号に乗って、ヨーロッパからこのアメリカの土地に流れてきて住み着いた人たちは、地元のインディアンたちに大変お世話になり、作物のとり方や住み方を学んだと言われています。
そして、ようやく自分たちで作った作物が実り、それを感謝して、インディアンたちを呼んでご馳走したのが始まりと聞いています。だから、七面鳥やとうもろこし、かぼちゃなどの素朴な素材が特徴的です。
そういうお祭りの時に、どろやわらをかためてまるでオアシスのようにして、そこに、収穫のりんごやくるみや花などをどんどん挿していったものが、今でもビーダーマイヤーなどのスタイルに残っています。
こんど、そのビーダーマイヤーの活け方がどんなものかお見せしましょうね。
アメリカチックで、なかなかおもしろい活け方です。同じ種類の花やものをどんどん段ごとにグルーピング(まとめて)挿していくものです。
アメリカの秋の色合いは、こっくりした色づかい、深いグリーン、オレンジ、エンジ、黄色、茶色、赤などです。10月のハローウィーンのときの色あいよりももっと深い感じで、大変私は気に入っています。
★ Ellie の11月のアレンジメント
【 秋色のセンターピース 】
先月に、岡山商科大学、専門学科の生徒さんたちと、スカイプでオンライン講座を開くことになりました。
とても急な話だったので、あれ、どうしようー、と思って回りを見渡したら、運良く、秋色の花の数々が本数がバラバラでしたが、見つかりました。
本当に、それぞれ2本、3本づつ残った花と言う感じです。
でも、こういうときは、グルーピングというテクニックを使えば、この通り。
このグルーピングというのは、NYでは大流行で、特に好まれています。同じ花、色や種類のものを2本以上近くに寄せて活けることです。
草月の生け花のレッスンで使ったマム(菊)も入りました。その前の私のフラワーレッスンのときのカーネーションも入りました。
全て、秋色のアレンジだったので助かりました。うまくまとまっているでしょう?今は、秋色一色なので、助かるというか、統一感がでるというか。
ブルーのあざみは、新型のシッスルという紫あざみです。とてもかわいいですよね。
岡山商科大学、専門学科の女性の生徒さんが気づいてくれて、それは何ですか?と質問してくれました。さすが、ホテル、ウェディング科ですね。
秋色のアレンジは、色がこっくりしていて、活けていてとても楽しいです。
★ Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話
【 アメリカとのマナーの違いに戸惑う・・・の巻 】
つい先日、10日間の日本一時帰国から戻りました。帰国の度に、私は、アメリカの方が日常的に、いたって軽く「サンキュー」が出てくることが多いように感じます。
日本では、都心に出るとまた人ごみがすごいので、まごまごしているつもりはないのですが、どうも私は人にぶつかることが多いのです。あっちを向いてはバン!こっちを向いてはバン!なんか私はもうすっかりアメリカののんびりペースになってしまったようです。
夏に帰国したときは、青山の駅で切符を買おうとしたときに、振り向きざまにバン!とまた男性の肩にぶつかりました。そして、なんとそのときに、その肩に私の唇が当たったために、私のせっかくつけた!口紅がこそぎ落とさせてしまいました。。。つまり、その男性は、そのまま知らん振りで、私の赤い口紅をべったりとつけたまま、行っておしまいになりました。。。うわっ、奥さんに怒られるのでは?と心配したくらいです。。。
日本では、まず、知っている方には丁寧ですが、知らないとどうも知らん振りが多いように思います。
アメリカの普通の生活の中でちょっとしたことだけど、とても感じがよいと思われることを思い巡らしてみました。私は単純だから、日常的に、軽―く「サンキュー」が出てくることが多いです。
たとえば、バスに並んでいるときも、少ない人数なら、必ずといっていいほど、女性を先に乗せてあげます。ちょっと後ろにひいて、「どうぞ、」といってくれるのです。そちらが早くに並んでいても。もしお年の女性がそばにいたら、絶対です。街中で混んでくると、なかなかこうはいかなくなりますが、よく私も優先的に乗せてもらったりしちゃいます!それから、席が空くと、すぐに譲ってもらったりします。(あれ〜、私がとてつもなく年寄りに聞こえますよね。こう書くと。)
私もアメリカ暮らしが長くなったので、日本に帰国すると、まずは、この習慣でとまどうことが多いです。開く扉があった場合、日本人は後ろに誰が続いているかも確認せずに、混んでいるにもかかわらずに、自分が通った後、ぱっとその扉にかけている手をはずしてしまいますよね。私、それでかなり、頭をぶつけそうになりました。どうしてって?
日本に住んでいる人にとっては、これは何の話かわからないかもしれませんよね。アメリカでは、男性が女性をエスコートするのが習慣なので、この扉を次の人が触るまでおさえておく、というのが日常的になっています。ちょこっと後ろを振り返り、後ろに続く人がいたら、その人のために少し長くその扉を押さえていてくれるものなのです。もちろん、女性もそうします。私も普通にそうします。でも、日本では、いきなり、バン!です。隣に、自分の女性がいるときにも、自分が先に通ったりしますよね。(これは、もう私には許せない行為として写ります。)
私、これを東京のど真ん中、青山で電車を折りて、ビルを出るときにそうしてあげました。そうしたら。。。
次々に、私より大きな大人の男たちが、私がちょっとのつもりで抑えてあげている扉をどんどんと何人も通りすぎていったのです!すぐに手を離したら悪いと思った私が、なんか馬鹿みたいでした。。。がっかりしたことを覚えています。みんな、目もあわせずに、「どうも」も言わずに通りすぎていったのですよ。あっと言う間に。信じられない。。。と私は思いました。誰も後ろを振り返って見たりしません。
これは、ほんのちょっとしたことだけど、してもらうととても気持ちのよいものです。それを気取らずに、普通にできるっていいなーと思います。日本から戻ると、毎回強―く思いますね。『アメリカ式、ちょっとした気の使い方』とも名づけましょうか。
私は、これを息子たちには、きちんとできるように教育!しました。これは、私が留学時代に、ホストファミリーのママがしたのを見て、真似しています。アメリカでは、これは、きちんと子供に教育するものなのです。いわゆる、レディファーストというものです。
で、どうするかというと。。。
一緒に歩いていて、ドアのところに来ると、私は、すっとドアのとっての横に立って待ちます。そうすると、息子はそのドアをさっと開けてくれて、まずは私を最初にドアを通します。その後に、息子は、後に続く人がいるか確認してから、ドアを閉めます。私は、一応、「ありがとうね」と言います。
それでも、まだ車に乗るときには、それを徹底させていないのが悔やまれます。「今度は車に乗るときよ」と言ってはありますが、どうも、息子も私には照れているようです。いや、私が徹底させないのが悪いのだ、と思います。車に乗るときも、私が乗る側のドアを開けて、まずは私を乗せてから、静かにドアを閉め、それからぐるっと車体をまわってドライブ席に乗り込むことです。降りるときも同じです。
私のパートナーも、アメリカが長いから自然に覚えてくれたようで、私もとても心地がよいから助かっています。これは、アメリカに住むのなら、できて当たり前のことなのです。特に、ビジネスマンもこれは自然にスムースにできるようになったが勝ちです。だって、アメリカの習慣がそうだから。皆、アメリカのエグゼクティブたちがとてもスマートに自然にできることだから。
こういう習慣的なことは、長く住むとなったら早くに覚えた方が得します。そうしてもらうときの女性のマナーもしかりです。その地方、その国のやり方がそうなのだから、「食べるときに音をたてない。しゃべらない。」と同じくらいのマナーとして成り立っている社会では、こういう習慣的なマナーができないと、「あれ?」と人間性を疑いかねないこともありますよね。特に、女性が一緒の場合の男性のマナーの違いなどは、日本の男性にとっては耳が痛いのではないでしょうか。
こういうことは、アメリカに長く住む息子たちが得をすると思うから、私はきちんとアメリカのママみたいに教育します。私はもちろんいい想いはさせてもらいますが、アメリカに気持ちよく住むための必要条件として、きちんと身につけるべき習慣と捉えています。ま、日本の礼儀正しいお辞儀と同じことでしょうか。(それも、息子たちに教えましたが、どうもいまいちぎこちないですね。スムースじゃないというか。。。やはりしょうがないか。)
父がアメリカに訪ねてくるたびに、「あー、疲れる、アメリカは」とよく言っていました。ドアを開ける方も、開けてもらう母の方も慣れていないので、疲れるのだそうです。でも、一緒に案内してくれる知人のアメリカ人の男性たちが皆そうしてくれるのだから、そうできない父の居心地が悪くなったのでしょう。。。母は、後でおもしろそうに笑っていましたが。
だって、アメリカ人がせっかくさっと先回りして、ドアを開けたりしてくれても、まず先に通るのは、なんせ父なのですから。不思議とそれは、アメリカではおかしいものに写るものですねぇ。
あ、そうそう、最近は息子たちも、私の教育のおかげか?おじいちゃん、おばあちゃんたちにもきちんとドアを開けたり、手助けしたり、できてました。両親は、照れながらもとても嬉しそうでした。
決して、こうなって欲しくはありません。
広島でバスに乗ったときのことです。太ったおばあちゃんが、どうもひざが悪そうに杖をついているのですが、乗ろうとしても、バスの乗車口のステップが高くて、体が持ち上がらないのです。
バスの運転手も困ったように見ています。何もしません。私はすぐに手持ちのバックを置いたまま、飛んでいって腕を引っ張りあげようとしました。ところが、おばあちゃんが太っていたため重くて、私一人では持ち上げられないのです。すぐ脇に、若いアベックが乗っていました。
「ちょっと、あなた、手伝って」とその男の子に強く声をかけたら、ようやくこの男の子は手を貸してくれて、二人でおばあちゃんを引き上げました。そばの若い女性はぼーっと見ていただけです。
普通、こういうことは、若い子が率先してやるものでしょう。それに、すぐ近くにいるのだから、と私は思うのですが、声をかけなければ、私がウンウンうなってひっぱり上げようとしているのを、見てみぬふりの人ばかり。アメリカでは、絶対に、すぐに男性が飛んできて助けてくれるのは当たり前です。回りもそう期待するし、息子もたぶんそうしてくれると思います。
しかし、それにしてもそのおばあちゃん、重かった。。。でも、さかんに私に恐縮していました。降りるときも手を貸したのですが、どの人も知らん振りでしたよ。こういうときに、私はわびしい。。。と感じるのですが、どうでしょうか。
日本から帰国したばかりなので、時差ぼけの頭ながら、かなり強く思い当たることを書くことにしました。もし、アメリカに長く住むとしたら、よく旅行で来るとしたら、もしアメリカで子供を育てるなら、ぜひアメリカの数々の習慣を周りをみて覚えながらも、早くに身につけたらいいなーと思います。
習慣の違いといえども、気持ちがよくなることを自然にできるようになることを目指したいですよね。
★ 編集後記
11月末に、予定通り沖縄のセミナーをしてきました。大変強行なスケジュールをこなして、気がつくと、「沖縄の海は暗かった。。。」
つまり、あの青いさんご礁を思い浮かべる海は今回も見ることが無かったということです。ちらっと見た海は、午後6時の暗くなってから。。。朝から晩まで、フラワーレッスンづくし。皆さんの熱心なこと。
かわいいバスケットアレンジもとても好評でした。アメリカ的だって。(ブログにアップしているので、見てくださいね。)
たった4日間で、なんと57名分の花を用意したんですよ、今回は。その間に、ベーシックコースを集中でこなし、終了した方がお二人。アドバンストコースがお一人。最後の私の出発の朝に、テストをして終了でした。すごかったですよー。でも、おもしろかったです。それに、楽しかった。熱心さに押されました!
私も今、新しいカリキュラムを考えています。短期間でも集中してテクニックを身につけることができることがわかりましたから。
そして、な、なんと、帰国してすぐのメールに、「次はいつですか?」だって。やる気のある方をお手伝いするのをモットーとしていますので、私も頑張ろうと思います。
それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。
皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!
★ お知らせ
☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。
☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。
☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、金曜の午前と午後クラス、木曜の夜クラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。
《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York, Inc.
《ホームページ》 http://www.elliesny.com
《お教室のブログ》 http://elliesny.exblog.jp
《エリーのブログ》 http://elliegrace.seesaa.net
《お問い合わせ》 elliesny@gmail.com
ご意見、ご感想はこちらにお寄せください。
当ニュースレターの無断転載、無断複製はご遠慮ください。
どうぞお友達にご紹介ください。
Copyright(C) 2007 Ellie's New York Inc., All Rights Reserved
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
Ellie Grace Toda
Ellie's New York Floral Design
www.elliesny.com/flowerschool
flower@elliesny.com
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆