[ December - 2004 ]
---------- 目 次 ----------
ごあいさつ
今月のお花つれづれ
〜【クリスマスカラー】〜
Ellie の11月のアレンジメント
〜【シルバーとホワイトの冬景色】〜
Ellieのつれづれ日記 - 今月の思い出話
〜【「楽しいキッチンツールでハッピーになる!(前編)」の巻】〜
編集後記
お知らせ

ごあいさつ

今年は、ホワイトクリスマスは実現せず、いうなればホワイト・アフター・クリスマスでした。

クリスマス直前は、異常な寒さでまるで北極圏にいるような感じに。NYには、時々、こんな寒さが襲ってきます。いつもは、車で移動する生活ですが、たまたまマンハッタンに出ることになると、それはもう寒くて、大変。目だけ出すデストロイヤー状態(古い?)になっても、だれも笑いません。むしろ、帽子をかっこうつけて被らない人を見ると、変!という感じです。

我が家では、いつもは朝ぎりぎりまで寝ている息子を高校まで送っていくのですが、帰りは親をあてにせずに、基本的に一人で帰ってくることになっています。しかし、さすがに体感温度マイナス30度くらいの寒い日はかわいそうになり、つい、迎えにいってあげてしまいます。

風邪がビューンと吹くと、実際どのくらいに感じるのかという温度を、こちらでは、Windchill (ウィンドチル)何度と表示します。しかし、アメリカでは、華氏表示なので、32F が摂氏0度と覚えているから、それ以下になると、真冬日になります。

さて、今年は雪がいっぱい降るのでしょうか。今年の夏はエルニーニョ現象で、NYは比較的過ごしやすかったから、冬も寒さ厳しくなく雪が少ないのでは、という声があり、私は絶対それを指示し希望します。しっかし、そればかりはどうにもならないのが気象ですから、さて、これからの本格的な冬はどうなるのでしょうか。

今月のお花つれづれ

11月末の「サンクスギビング」(感謝際)が終わるとすぐに、アメリカ中がクリスマスの飾りつけに忙しくなります。

クリスマスの定番は、グリーンのもみのきと赤のビロードのリボンとゴールドのお飾り。この3色使いをするだけで、もうすっかり気分はクリスマスです。これを、トラディショナルなクリスマスカラーといいます。

12月はクリスマスに開けてずっと年末まで(いや過ぎてまでも)クリスマスカラーが続きますから、1月のお正月は、あえて意図してお正月系にアレンジしないと、新年を迎える気分にならなくなるから、要注意。

花やも稼ぎ時ですから、大忙し。実のところ、グリーンが多いアレンジメントは、儲けが大きい・・・。生花が少なくても、もみのきがあればしっかりクリスマスの雰囲気を出してくれますから、ここでしっかりビジネスをしなければ・・・という感じでしょう。

12月に絶対必要不可欠なもみのき。今年は、ウソっこのもみのきにするか、本物を買ってきてクリスマスツリーを飾るか、あるラジオ番組でけんけんがくがくやっていたのが、おかしかったです。

もちろん、私は絶対に本物派。しっかし、現実となると、その本物のもみのきを買いに行く手間、そして、運び込む労働力、もろもろの“現実”が重なって、つい妥協してしまうことがあります。でも、あの、もみのき独特の木のかおりや、木の手触りなどは代えられないものがありますよね・・・。

アメリカでは、これが過ぎなければ新年はこない、という覚悟で12月を過ごしますから、みーんなで季節感をたっぷり味わうのが最高ですね。

(付け足し: 11月、12月の感謝祭、クリスマスのシーズンになると、みんなムッチリしてきますから、1月からはダイエットを始めなければと自分の体型を反省することになります。)

Ellie の12月のアレンジメント

12月になってすぐから、今年のクリスマスのテーマは、“ホワイトクリスマス”と決めていました。それも、シルバーをふんだんに使った、透明感のあるクリスマス。

そうしたら、なんと、クリスマスパーティにおよばれされたお宅において、私のイメージぴったりのツリーが飾ってあり、びっくりです。(詳しい話は、以下の“Ellieのつれづれ日記”を読んでください。)

シルバーは、きらきら光った樹氷のよう。つららのときもあるかもしれない。きびしい寒さを表現するにはとてもよい色です。

そんな想いを持って花の買出しに行ったら、ありました。私のイメージに合うシルバーのユーカリの枝が。もちろん、シルバーのスプレー加工されたものですが、シード(先っぽの種のような形のところ)が軽やかで、かわいらしい表情をみせてくれています。

後は、シルクフラワーのグリーンがかった白のフレンチチューリップを見つけたので、今回は正確にはシルバーと白とグリーンのアレンジメントになりました。白のデンドロビウム(蘭)とグリーンのものと両方活け込みました。白のリシアンサス(トルコ桔梗)が優雅さを与えてくれます。

でも、アレンジが出来上がるとやはり少―し、淋しい感じが・・・。そこで、赤い実のついたホーリーをちょっとだけ散らしてみたら、ぐっとクリスマスらしくなりました。

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Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話

「楽しいキッチンツールでハッピーになる!(前編)」の巻

最近、ふっと気に留めたことが、あらっ、あらっ、という感じで不思議な出会いが続き、私の興味がどんどん深まっていくという体験をしました。深く感心をする、または心を寄せるということは、何か自分にとって大切なことへの導きの一つかもしれない、と思うようになりました。でも、すべては人との出会いによって起こるということに、改めて気づかされます。

私がとっているメルマガの購読中、ある会社の紹介文の中で、その企業理念や創始者の想い入れに共感を覚え、「へぇ、世の中にはこういう想いから会社を興して成功することもあるのだな、」と感心していたところ、なんと、その会社にひょんなことからお邪魔することになったお話です。そして、それがますます私をハッピーな気分へと導く・・・というか。(ちょっと大袈裟かな??)

12月の第2週目の土曜日。マンハッタンのアッパーイースト(マンハッタンの北東の地区で、お金持ちが多いところ)に住む友人宅にて、クリスマスパーティをしましょー、とのお声がかかったので、喜んで集ってきました。

アッパーイーストは、みんなのあこがれの地域。ワンベットルーム(日本の1DKよりはもちろん大きい)のアパートが軽く50万ドル、つまり5000万円は下らないという高級住居地区。まわりのアパートやビルも重厚そうで、とても落ち着いた雰囲気です。道行く人たちもおしゃれですし、垢抜けた感じがします。そして、当たり前だけど、駐車料金が高い。東京の都心並かな?

その1角に住むYさんは、優雅な独身様。12年前にゲットしたというアパートは、そのアパートの中では一番小さいかも、というけど、天井が高くなかなかの広さ。その空間に、趣味のよい家具と天井まで届く本物のもみのきのクリスマスツリーのアレンジをとてもすてきに配置しています。

誰かが、「まるでドラマのセックス・アンド・シティに出てくるアパートみたい」と言ったけど、なるほど、そんな感じでした。そこに集った10人全員が、「いいなぁ、こういうアパート。素敵!」の大合唱。

その雰囲気は、いっぺんに私たちを現実から引き離してくれました。そして、楽しいパーティへといざないます。

全体的に黒の家具とクリスマスツリーのシルバーの飾り付けが、とても都会的な感じのリビングルーム。しかし、その上さらに心憎き演出なるは、ダークパープルのアイリス(あやめ)のアレンジメント。大きな水盤にバーティカル(縦型)に濃い紫のあやめたちをだいたんに活けこんでありました。「昔、未生流をやっていたの」というYさんは、なかなかの芸術家であることも発見。

彼女は、法律事務所に勤めるバッリバリのビジネスウーマン。いつも夜10時までは働くというつわものですが、鍛えたスリムな体に黒のタンクトップの似合うセクシーな女性です。こんな素敵な女性をゲットするのは、いったいどんな男性だろうとまわりのみんなの興味も集まるというもの・・・。

「あぁ、私もいつかYさんみたいなアパートに住んで、優雅〜にマンハッタン生活を送りたいものだ、」と改めて希望を燃やし始めたりしています・・・。

さて、そこで出会って紹介されたエレガントな女性、Sさんは、OXO という 会社のマーケティングをしています。いったいどういう呼び方をするのかわか りますか?

そのまま、「オー・エックス・オー」と呼べばいいのかな?なんて思うでしょ?しかし、本当は「オクソー」と呼ぶのだそうです。正式名は、「オクソー・インターナショナル」。キッチングッズの会社です。上から読んでも、下から読んでもそして横から読んでもOXO。つまり、ユニバーサル・デザインということだそうです。私はあるひょんなことから企業理念のすばらしい会社ということは知っていたけど、呼び名は知らなかったから、紹介されたとき、全然ぴんときませんでした。まさか、あの会社の??

つい2−3ヶ月前のこと、いくつかとっているビジネス系のメルマガで(私もそう、ビジネスの勉強をしているのですよ)このOXOの会社の理念が紹介されており、とても感銘を受けたことをよく覚えております。

社長のサム・ファーバー氏は、当時64歳ですでにすべてのビジネスから引退しており、妻との生活を楽しんでいたそうです。しかし、その妻が関節炎にかかり、料理するのが不自由になりました。そこで、誰にでも楽に使える調理器具があれば喜ばれるだろうと、開発を思い立ったということです。妻の手の苦労を見て、彼の持つ本来の起業家精神がまた呼び起こされたのでしょう。

と、まぁ、そのようなことが書いてあったメルマガを読んだのでした。「そんな奥さん思いの理念の会社があったのねぇ」、と私はいたく感心。「やはり、愛があればこそよね」と一人で感激していたのでありました。

それからしばらくして、私のお花の教室で、「あれ?どこかで見たことあるマーク」と目にとまったOXOのロゴ入り箱。生徒のTさんがお花器を入れてきた箱(彼女のお花器がぴったりはまるサイズなのだそうです)が、サラダの水切りボールの外箱でした。その名を「サラダスピナー」というそうです。ちなみに、これはOXOの大ヒット商品だそうです。

「あー、知ってる、この会社。社長がねぇ、XXX○○○・・・」とつい会社の説明をしてしまった私。

「先生、この水切りボール、最高に使い勝手がいいですよ。この真中のつまみボタンを下に押すと、ピューと中のざるが遠心力で回って、このボタンを押すと、すぐにピッと止まるんですよ。キッチンに邪魔にならないし、中のざるもまた使えるし、おそばの水切りもOKだし、とても気に入っています。」

「まぁ、そうなの。さすがよね。だってね、この社長がね、XXX○○○・・・だものね。」となんか、またさも自慢気に説明をしてしまったりして・・・。知ったかぶりもいいところですよね。よほど、私は感銘を受けたのでしょうね。

「ベッド・アンド・バス(家庭用品のデパート)に売っていますよ」とTさんに教えてもらったので、友人連れて、早速、行ってみました。そこで、また友人にうんぬんかんぬんと説明をして・・・、OXOのほかの商品もいろいろと手にとって試してきました。全く、いったい私はOXOのまわしもの?というくらいですよね。でも、買いたかったけど、他の商品よりやはりちょっとお値段も高いし、一応はウチにあるものばかりだし、また今度、ということで即購入はあきらめることにしました。(でも後ろ髪ひかれる想い、有り。)

と、まあ、私にとったらそんなバックグランドを持つ会社、OXO でしたから、Yさんのパーティでまさか「オクソー」の方とお知り合いになれるとは・・・びっくりです。

私もまた、パーティのみんなに知ったかぶりでOXOの会社のことをつい興奮気味に話したりしたから、Sさんも驚いた様子。

「よかったら、ぜひ会社に遊びに来てください。ご案内しますよ。」だって。「行くー。絶対行きたーい!!」と、つい叫んでしまっていた私。

私が何でこんなに一生懸命になるかというと、何を隠そう、私は、自称「家庭の料理家?」ですから、キッチンツールには特にこだわりを持っているからなのです。おなべも気に入ると2個買ったり、切れる包丁やまな板やたわしなどなど、毎日使うもの(特に水まわり関係)は、とにかく使いやすく、しかも使って楽しく、嬉しくなるものでなければならない、という私独自の?こだわりがあるのです。

毎日の生活をエンジョイしたい、という深層心理が働いているのは確かですが、クッキングも好きなのです。暇ができると、お料理の本をあちこちから引っ張り出してきて、さて、何を作ろうかな、とレシピを眺めるのが大好き。そして、いよいよクッキングするのはもっと好き。さらに、「おいしい!」と食べてくれる家族の顔を見るのはもっともっと好きなのです。私のストレス解消法かな?とも思います。

その上ですね、サム社長の起業の動機がすばらしい、ときたら、もう感激モノでした。でも、私があまり、手の不自由な奥さんのことを強調していたら、Sさんに、「手の不自由な人だけが対象じゃなくて、すべての人に使いやすいというユニバーサル・デザインだから・・・」とさらっと訂正されました。「誰にでも使いやすい」というユニバーサル・デザインの考え方を世界に広めた、画期的なブランドとして有名なのだそうです。

さて、パーティの翌月曜日の夕方6時に、早速、OXO会社見学会?を実現させてもらいました。一緒に行くことに都合がつき、名乗りをあげた人は、Y氏とAさん。どちらも私同様、好奇心旺盛な方たちです。しかし、後で聞いてみると、本当は参加したかった人たちばかりだったそうな。私が強引に?押しちゃったから、都合がつかない人たちからはブーイング有り?

だって、しょうがない。みんなそれぞれ仕事がバッリバリで、2つ以上肩書きを持つ人もざらだし、私はもうOXOを早く見たくてたまらないから、みんなの都合を待っていられなかったのだもの・・・。そうしたら、優しいSさん、「大丈夫。また2回目を企画するから。」と提案してくれたので、一件落着。でも、フ、フ、フ、私も絶対また参加するもんね。

OXO は、チェルシー地区という、マンハッタンのダウンタウンの一角の「チェルシーマーケット」のビルの中にあります。その「チェルシーマーケット」には、有名な食材やさんがたくさんあり、その中のイタリアンの食材マーケットで売っている、SETARO という銘柄のスパゲッティは、世界一美味しいとこと?(私もつい試し買いをしました)。他には、ブラウニーで有名な、Fatwitch(ファットウィッチというメーカー)があったり、美味しそうなワインやさんがあったり、大変おもしろいところです。

あぁ、そうか。OXOでは、そこで食材を仕入れて、キッチングッズを試しているんだ、と勝手に感心したりして。(これは確かめてないけど・・・本当かな?)

OXOのオフィスの真中にどーんと大きなオープンキッチンがありました。XXX○○○・・・。

{書いているうちに思った以上に長くなり、今回は2回にわたってお送りすることにいたします。来月号は、いよいよOXO の会社に潜入した体験談を・・・どうぞまた続きを読んでくださいね。そして、私の話、本当かな?と思った方は、「オクソー」のアドレスをチェックしてみてください。www.oxo.com }

編集後記

さてさて、2005年始まりのカウントダウンが始まりました。来年はどういう年にしたいか・・・。

あるメルマガで、一文字で来年を表すという企画をしていました。それこそ、「楽」があったり、「美」があったり、おもしろいところでは、「凛」や「勇」や「躍」があったり。さて、私は・・・と考えて、はたと周りを見渡すと、ありました。テーマになるものが。

それは、「整」です。まずは、クローゼットの整理は済ませました。さてこれから、オフィスです。でも、もう元旦まで間に合わない。と、いつものことになりそうな雰囲気に。

よほど、今回のつれづれ日記を「整」にして、自分自身に重荷をかそうとトライしそうになりましたが、やはり私の中では、「オクソー」の出会いの方が大きかったかな、と。

でも、2005年はすべてにおいて「整」になるように頑張ります。そうしたら、いつか「整」について書こうかしら・・・ね。

皆様、どうぞよいお年をお迎えください。来年もまたよろしくお願いします。それでは、また来月まで、ごきげんよう。

皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!

お知らせ

☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。

☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。

☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie's New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、水曜の昼と夜のクラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。

《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com

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        Ellie Grace Toda
Ellie's New York Floral Design
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