[ March - 2005 ]
---------- 目 次 ----------
ごあいさつ
今月のお花つれづれ
〜【3月は緑いろ】〜
Ellie の3月のアレンジメント
〜【春いろのこんもり壷活け】〜
Ellieのつれづれ日記 - 今月の思い出話
〜【「だって、だってじゃ、筋が通らない!」の巻】〜
編集後記
お知らせ

ごあいさつ

ようやく春めいてきました。風はまだ冷たいし、コートもまだまだしっかりボタンを留める状態だけど、朝に外で小鳥がピーチク言い始めました。ちゅん、ちゅんすずめじゃないけれど、かわいい小鳥の声がとても春らしい。

今年は雪があまり降らなかったほうで、助かりました。日本では、そろそろ桜の開花の時期でしょうが、こちらはまだまだです。4月下旬が最高かな?桜の名所に今年はぜひ行ってみるつもり。春の行事を満喫する予定で、わくわくしています。

今月のお花つれづれ

3月17日は、セント・パトリックデイと言って、アイルランド人のお祭りの日でした。聖パトリックさんは、5世紀にアイルランドを改宗した、アイルランドの守護聖人なのだそうです。ボストンやNYは、アイルランド人が多く、職業的には、警察官、消防士など街を守る仕事が多いそう。

その日は、アイルランド人の大パレードが朝から夕方まで行われます。その後、アイリッシュパブなどで大盛り上がり。彼らはとてもお酒に強いと定評がありますから、その日は酔っ払いの取り締まりが厳しいようです。

その日は、どの人もグリーンの物を身につける習慣があります。グリーンのネクタイとか、グリーンのカーネーションとか。アイルランドの別称は、草や木の鮮やかな緑にちなんで、Emerald Isle(緑の島)だそうですから、グリーンがアイリッシュの色になるそうです。

3月になると、緑に染色されたカーネーションや緑のオーナメントがいっぱい花やの店先に並びます。その緑のカーネーションが問題。きっもち悪い色なの。

最近は、自然な色で薄きみどり色のカーネーションが出回るようになり、これはとてもさわやかで上品な色なので、私も好きですが、この染色された緑の花は、「えっ、何これ!」って感じです。私がもし花やをやるとしても、絶対に置きたくないなー、と思う色です。

特に花やとしては、その日にアレンジメントでグリーンの花を活けて送るとかいうのはあまりないようです。17日がすぎると、今度は本格的に春色が勢ぞろいします。

3/27(日曜日)は、イースター(復活祭)ですから、パステルカラーのオンパレード。とても気持ちが新鮮になる気がして、春色カラーは最高です。

Ellie の3月のアレンジメント

先月に引き続き、今月もオアシスなしの花瓶活けです。今回は、チキンワイヤーも使わず、そのままお互いの茎同士で支えあう活け方です。最初はなかなか位置が決まらずぐらぐらと不安定ですが、だんだんと花の種類が入るにつれて花瓶の口がきつくなるので、きっちりと活けこむことができるようになります。

薄いピンクと紫のグラデーションが主体の色合いです。それに、春先の象徴である黄色のダッフォデイル(水仙)と、アクセントにショッキングピンクのミニカーネーションを入れてみました。この黄水仙は大きい花つきで、とても見栄えのする花です。その合間に白のミニ水仙をいけてありますが、どれかおわかりになりますか?

この水仙には、Paperwhite(ペーパーホワイト)と言うかわいい名前がついています。とても可憐な花で、アレンジにかわいらしさとアクセントを加えてくれます。

そしてまたかわいい色合いの紫の小さい花があちこちにポンポンととんでいますが、これは別名グレープヒアシンスとも呼ばれますが、名前はムスカリ。とても丈の短い繊細な茎の小さい花です。やはり春先の花ですから、ぜひアレンジに入れて、色を締めたいと思いました。

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Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話

「だって、だってじゃ、筋が通らない!」の巻

あるHPの内容紹介に、ビジネス書だけどタイトルがすごいのがありました。

[ ヤクザがおくる普通人への独白 ]     - 北川 紘洋 著 -

私はまだ読んでいませんが、その紹介文の中で心に留まることばがありました。

「第一、男がいいわけをすることなど、情けない。大事なのは筋を通したか、通さないか。」

そう、ここの部分、「大事なのは筋を通したか、通さないか。」
なんとも心に響きました。
「筋を通す!」

「だってねぇ」「〜だからさぁ」「〜だったからだよ」と、自分は絶対に悪くないと言い張ります。

それで責任が軽くなったような、しょうがないというような気になってしまいがちですが、アチラの世界ではご法度なんですよね。でも、もちろんどの世界にも通じることですが、この「筋を通す!」という言葉は、妙にいさぎよい。

私はいったいできているのでしょうか?いえいえ、まっさかぁ・・・ですよね。でも、ちょっとはね??と勝手に自分で評価している私。

ついつい、いいわけをして自分を正当化しようとしてしまう人としての習性。これはもちろん私にもあるけど、子供たちの中にはもっと有り、ですね。

「だって、だってのかたまり」と私は批評しますが、どうも男の人の方がその傾向が強い、と感じますが、皆さんはどう思われますか?お宅のご主人はどう?あなたの彼氏はそんなことない?つまり責任転嫁がお上手ってこと。

私には男の子供が2人いますが、小さいときから叱られることをすると決まって、「だって、お母さんが最初にそう言ったじゃないか」とか、つまりは「お母さんが悪い」と私のせいにしたりする。もちろん、本人たちはその後に私がどんなにキレルかよく知っているから、小声で言うけれども・・・。

まだ、私に抵抗している分にはかわいい?かもしれませんが、それを兄貴や弟や他人のせいにしたりしたら、もう私は許しません。ことのつまりは、私の釣りあがる眼を目の当たりにすると怖くなり、泣きべそをかきながら謝りました・・・。(私は怒ると本当に怖いのだそうです?!さながら、鬼ばばぁになるとか・・・。)

まさに、子育ての真っ最中に(まだ今も決して終わってはいないけれども)、この「筋を通したか、通さないか」の理念?を知っていたら、もっとスマートに怒る事ができたんじゃないかしら?とチラッと思ったりもして・・・。

「ぐずぐず言うな」とか、「言い訳ばっかりして」とかそんな言葉で子供たちにわからせようとしていたみたい。「それじゃぁ、筋が通らないでしょう?」と、もっと小さい時から、世の中の常識をその線から教えてあげれたらよかったのに・・・なんて、終わったことを懐かしく思い出しながら?反省したりしています。

最近、我が家ではこんなことがありました。

次男が17歳になり、仮免許をとりました。こちらでは、自動車教習所は随意のシステムで、ペーパーテストに受かるとその通知を持っていけば、すぐに仮免許をもらえます。その後は、3年以上免許を持っている人が同伴すれば、路上運転が可能になります。そして、仮免から半年間、その責任者と一緒の運転の後、晴れて本免許の試験を受けることができます。

しかし、テクニックを最初から教えるには、親、兄弟は身近すぎて気持ちが入りすぎるためにけんかになるからうまく教えられないに決まっています。ですから、巷の自動車教習所に頼んで、教えてもらうことにしました。

6時間の教習コース。たったの6時間ですよ。それでもう路上運転OKだって。親は怖くてたまりません。彼が頼んだところは、3時間づつの2回のコース。一連のテクを教えて終わりってことです。それで怖いことに、本人はすっかりテクをマスターした気になり、もう運転してくてたまらない年頃ですから、もうひやひやものです。

「一度は通らなくちゃいけないんだから・・・」と友人たちに慰められても、「でも、こっわいよー。いつ突っ込んでいくか、ともう、手すりに掴まりっぱなし。」とリアルに再現してしまいます。

本人は、隣の私がぎゃーぎゃー言うものだから、「緊張する」のだそう。でも、すぐに調子に乗って運転が乱暴になりがちです。

今日の夕方、私が用事を済ましてもうそろそろ帰宅しようと思っていた頃に、次男から電話がかかってきました。「お母さん、トモダチと買い物行きたい。この近所だったら、ぜったい大丈夫だから、ねぇ、車使わせて」と。

「何、馬鹿なこと言っているの。ダメに決まってるでしょ。絶対ダメだからね。」と電話口で叫ぶ私。まだ仮免とって2週間です。全く、何を考えているのやら・・・と私は妙に腹立たしく、いらついて帰宅しました。すぐに調子に乗る息子です。いったい、誰に似たのか・・・??

その帰り道に、そうだ、「筋を通せ!」と教えようと思いつきました。「もし、万が一」の場合には、自分が免許をとれないばかりか、私まで監督不行き届きのため罰せられてしまいます。そして、「あぁ、あの時、あんなばかなことをしなければ・・・」と一生後悔してしまいます。ちょっとした油断の時に、思いがけないことが起こるものなのです。

そんなことを言うと、「まさか、そんなこと起こるわけないでしょ。注意して運転するから大丈夫。お母さんは頭が堅い。」と反論するに決まっています。でも、それでは、筋が通りません。規則は規則です。規則は破るためのもの、なんて言っているはなたれ坊やは問題になりません。規則はさっさとスマートにさりげなく守るもの。それをぐずぐず言うエネルギーはもったいない、と私は思います。

「もう、二度と私に勝手に運転させろと言ったら承知しないから」とタンカを切るんだ・・・。と、私の頭の中でいろいろと考えながら帰宅したら、あれれ・・・、彼の部屋では彼の友人たちが集っていて和やかに団欒中。ま、今怒らなくてもいいか、とそのままにしたら、なんとなさけない・・・。今、このレター書いている時までもまだ怒っていなかった!キャー、タイミング悪ーい。

でも、絶対言うぞー。「筋を通す」ということを教えるぞー。結構一人でいきまいている私です。さて、一体、息子にはわかってもらえるのでしょうか?

しかし、話は変わりますが、男性の“責任転嫁”の話。昔、非常に興味深い本を読みました。

その起源は、聖書のアダムとイブに由来するとのこと。アダムとイブは神様によって作られ、エデンの園にとても楽しく暮らしていました。神様は何でも豊かに与えられましたが、一つだけ、りんごをとって食べてはいけません、と強く命じました。

二人は忠実に守って仲良く暮らしていましたが、ある日、ずるがしこい蛇がイブを誘惑しました。「こんなに美味しいりんごをどうして食べないんだい?ほら、美味しいよ、食べてごらん。」とそそのかしたのです。

そうしたら、イブにとってもりんごがそれは美味しそうに見えてきました。そして、ついに蛇の誘惑に負けて一口食べてしまったのです!「なんと、美味しい」(と言ったかどうか、わかりませんが、実は私はりんごが果物の中では一番好きなのです。・・・すみません、話がそれました・・・。)

そこにアダムが通りかかり、「イブ、なんてことをしたんだ。あれほど神様に止められていたことを・・・。」とイブを叱りました。そしたら、イブはすかさず、そのりんごをアダムに差し出し、「美味しいから、アダムも食べてみて」と今度はイブが誘います。

ついに、アダムもその気になり、とうとう食べてしまったのです。禁断の実を!それを知った神様。猛烈に怒りました。そしたら、アダムがすかさず第一声に、「イブが最初に食べて、私をそそのかしたのです。だから食べました。」となんと、イブのせいにしたのです!イブは愕然としました。自分も食べたのに、私のせいにして・・・。

と、こういうお話です。詳しいことは旧約聖書に書いてありますから、読んでみてください。かなりかいつまんで書きましたから。

責任転嫁の大御所は、アダム。そしてそれにがっかりしたイブ。なんかすごい人間模様ですね。だから、(小声で言うけど)女は男を最終的には信用できないのだとか??・・・

もう人間の本性としてそうなのならしかたないか。子供たちにはせいぜい頑張って、「筋を通せ」とがっちり教えておくくらいはしなくちゃ。

しかし、気が付きました?オンナもすごい本性をしていますよね。悪の陰にはオンナ有り。誘惑してオトコを悪事に走らせるのもオンナ、ですかね。自分一人じゃいやだから、オトコを巻き込んでしまう??・・・。

この話は、解釈の単なる一説ですので、もしお気に障ったらごめんなさい。決して責任はとれませんから、あしからず。でも、私の尊敬する先生の書いた本の一節ですから、私にはピンとくるものがありました。

私もせいぜいオトコを悪事に走らせるオンナにはならないように、気をつけなくては・・・とそれくらいはやはり思いますわね。そして、息子たちには、くれぐれもオンナの誘惑に負けるのではないぞ、とでも教えることにしましょうか。長い人生を生き抜くための教訓として・・・。

編集後記

先月から頑張ってジムに週に3回も通っていることをお伝えしました。その結果、さすがにはいらなくなっていたスカート、パンツはすべてOKになりました。やったー、少しは効果がでて、よかったー。

でも、です。結構食事も気をつけるし、大好きなワインもほとんど飲まないし(週末だけにして)、あんなに頑張っているのに・・・との思いが強いのに、なぜか体重はあまり減らない。だんだんと食事制限をしても効果がでなくなってきているということは、新陳代謝が悪いせい?それとも、お歳?

ここで気を許すと基のもくあみ、というところまできているところに、明日から日本の親友が1週間遊びに来ます。さて、どうしよう・・・。ついつい、一緒に食べて飲んでしまう私です。彼女は食もいいし、飲みっぷりも最高。つられないように、頑張れるかな?とちょっと不安になっています。

それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。

皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!

お知らせ

☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。

☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。

☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、水曜と金曜の昼と火曜の夜のクラスも併せて開校しました。

ご興味のある方は、こちらからどうぞ。

《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com

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        Ellie Grace Toda
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