★ ごあいさつ
今、NYは、秋真っ盛り! NYの郊外でりんご狩りが人気です。行ってきたという生徒さんから、まっかでかわいいりんご(かなり小ぶりですが)をたくさんいただきました。
お味の方は・・・、今年はいいみたい。日本のふじりんごと比べると全く違うけど、中には蜜が入っているのがあったりして、美味しかった。
秋になると、りんごやぶどうを活けこむアレンジがしたくなります。昨日のプロ・デザイナー科のハローウィーン・アレンジは、くだものがぴったりあう花材でしたので、パンプキンツリーとともに活けこんで、生徒さんたちの作品がとてもすてきにできました。
★ 今月のお花つれづれ
今月は、お花の話よりも、「オータム・イン・ニューヨーク」の方がいいみたい。今、ニューヨークは、とっても紅葉がきれいです。今年は、特にきれいだとか。今、まさに観賞しどきでしょう。
10月なかばに、コネチカット州のホーサニック・リバーというラフティング(小さなゴムボートに乗って、川をくだるスポーツ)ができる川に紅葉狩りに行ってきました。NYから、片道2時間半くらいです。
NYよりずいぶん北に行くので紅葉もかなりすすんでいて、沿道の色、また色がとてもきれいでした。アメリカの紅葉は、どこまでいっても広大に続いているって感じの光景です。
ところどころに、“Next ○Miles Scenic View”(これから○マイルは、紅葉がきれいですよ、という意味)の表示のプレートがあります。そしたら、ほんとにきれい。運転していると大きな視野で見れないから残念だけど、それにしても次々に写ってくる色とりどりの視界に歓声があがります。
「あぁ、私って今、アメリカ大陸にいるんだわ・・・。」と、本当に感じさせてくれる光景です。
ホーサニック・リバーの上流に着いたら、「何、この人たちは?・・・」というくらい、いなかの小さな村にやはり紅葉を楽しむアメリカ人たちでにぎわっていた?のが驚きです。カバード・ブリッジといって、まるで「マジソン郡の橋」の映画に出てくるような(それより小さいかな?)赤のお屋根のかわいい一方通行の橋がでてきて、両側から順番して橋を渡ります。
その川のほとり、本当に心が染み渡るほどきれいでした。日本の紅葉との違いは、紅葉の“紅”が少ないこと。黄色とオレンジが主体で、それにところどころに“紅”が交じっているのが特長的。それが、なんとも大陸的というか。この雄大な紅葉の景色に勝る花はない、って感じでした。
そういえば、その後すぐに、特別クラスを設けて、秋の季節の花バスケットを活けました。かわいいプリンセスバスケット(花籠タイプ)に、エンジ、オレンジや黄色のマム(菊)やポンポン(小菊)でアレンジし、それにかわいい林檎や洋ナシ、かぼちゃの小さなオーナメントを入れ込み、最後の仕上げにかかしの人形の飾りをつけて出来上がり。
「かっわいー!!」と作った生徒たちは大喜びでした。季節のアレンジは、わくわくするような気分になり、とっても楽しいそうです。
★ Ellie の10月のアレンジメント
10月になるとすぐ、店頭にはかわいいかぼちゃが勢ぞろいします。そのいくつかを使って、また、赤のざくろを小さくしたようなフルーツもみつけたので、一緒に活けこんでみました。
大きな蒲のホ?(キャッツテール、猫ちゃんのしっぽといいます)は、力強い花やオーナメントと相性がとてもいいようです。
もうじき、ハローウィーン。子供たちは、どんな変装をするか、もうわくわくでしょう。
★ Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話
「ストレスのない生活とは?」の巻き
「私の周りには前向きな考えを持つ人がとても多く、それも“超”がつくくらいすごい人たちばかりです・・・」と、先月号でお話いたしました。今回は、またその続きというか、そういう考えもあるのか・・・と感服した話です。
ここ何日か、息子にしてはめずらしくふさぎこんだ様子。何かいらついているようで、怖い顔をしています。数学の先生に週1回、夜に通っていますが、その帰り路に聞いてみました。
「全く、何もかもおもしろくない。オレは、自分でもいやーな人間になったと思う。数学のセンコーなんて、くそくらえだ。親友なんて呼べるやつなんか誰もいない。」
おー、なんという気落ちした言葉。はき捨てるように、言っていました。
ちなみに、学校の数学の先生は、息子いわく、今までで最低の先生らしく、ちっとも教えないのに点数はきびしく、人間性も問われるとのこと。ま、どこにでもそういう先生はいますよね。でも、これは、全くヒドイのだそう。
しかし、いくら息子が数学ができないからと言って、原因はこれだけじゃなさそうです。
「どうしたの?いったい。」息子よ、しっかりしろ!!
いろいろ聞き出してみると、3週間前に膝のけがをして、それ以来大好きなサッカーが出来ずに、どうもストレスが溜まっている様子でした。確かに育ち盛りの男の子が、運動もせずに発散させるものがすべてからだと心に溜まってしまったようです。
ま、これがきっかけとなり、いろいろと自分としてはおもしろくない話がいっぺんに噴出してきたのでしょう。でも、息子はそれでも私に文句をいうようにでも、話してくれるからよいほうなのでしょう。
友人の子供が、思春期のうつ病らしく、ふさぎ込むと、2週間くらい部屋からでなくなったりするそうです。きっと繊細な神経をしているのでしょうね。どうも比べてみると、息子はそれほど繊細でもない様子。今になんとかなるでしょう・・・。
ちょうどその少し前に、久しぶりにマンハッタンで仲のよい友人と食事に行きました。彼女は、いつも落ち着いていて、まるで落ち込むということはなさそうな、凛とした女性です。
夜7時から深夜まで、私はたった1杯のワインで(運転して帰るため、思ったように飲めません)話がはずむのなんのって。一番最後の客となってしまいました。
その間、パートナーの話になり、彼女のご主人はいわゆる子供みたいなわがままな人。彼女の話し相手にはなってくれないそうで、それが一番の不満らしい。ま、誰でも相手に対しては何かしらの不満はありますが、聞くと、もし私が彼女なら、決して1日ともたないでしょう、というくらいすごそうです。
彼女のご主人は、彼女の話すことすべてが文句や要求に聞こえると言うそうで、別に彼女はそんなつもりでは全くないのに、だから、口争いが絶えないのだそうです。でも、その処理?の仕方がすごい!
「お互い、わーわー口争いをして、なじりあったりするけど、不思議とその5分後には、まるで二人とも何もなかったかのように話したりするのよね。なんか、テレビでも見ていたら、何で喧嘩したかなんて忘れちゃうのよ。そこだけは、二人とも似てるかも。」だって。
へぇ、そんな人がいるんだ、と今更ながら(前から、彼女は只者ではない?と思ってはいましたが)感心してしまいました。しょっちゅう喧嘩はするけど、二人とも全く溜まらないのだそうです。けろっとして、またすぐ喧嘩をしたり・・・。
私には到底つとまりません。私は、けっこう小さなことが尾を引くタイプだからです。いつまでもいやなことは覚えていて、時々、噴出する、という面倒なタイプと言いましょうか。自分でもいやだな、と思っています。
「毎日、文句いわれっぱなしだから慣れちゃったのかな?私って、ストレスが全然溜まらないのよ。」
「えー、ストレスがない人なんているの?」私は、全く驚きました。
「どうしたら、そうなれるの?」ぜひ、秘訣を聞いてみたいものです。
「両親はとても穏やかな人たちで、今まで一度も声を荒げたところや喧嘩したところなんて見たことないのよね。だから、昔は、何で主人はこう怒ってばかりいるのか、とがっかりしたけど、何だろうね、すーっと抜けていく感じ。それに、ダンスの世界は(彼女は、モダンダンスの大家)意地悪する、されるのが日常的なところなので、その対処の仕方がわかっているのかもね。」
なーるほど。やはり、大切なバックグラウンドがあるわけなんですね。
何事も、捉え方次第というよい見本です。同じことが自分に起きても、全く違う反応をするのは、自分がそのようにしたいから? つまり、腹立たしいことがあっても、言われても、腹をたてるという選択をするか、全く腹を立てないで穏やかに保つ、という選択をするか、それを決めるのは自分の気持ちということです。人生の全ては、選択の連続なのだそうです。
このことを、落ち込んでいる息子に話してみました。
「ふーん。そういう人もいるんだね。」で、終わってしまい、別に、特別感銘を受けるというわけでもなさそうです。その人、その人で捉え方も感じ方も違うからしょうがないけど、少しは感じるものはないかい?と言いたい。
そうこうするうちに、息子の怪我の方もだいぶ良くなり、少しずつまたサッカーの練習ができるようになりました。そうしたら、なんと調子のよさそうなこと。顔つきも声の調子も違います。彼の場合のストレス発散方法は、汗を流すこと。私もこれは経験しました。体を鍛えると、精神も鍛えられてしまう、という一石2鳥のお話です。
私もストレス発散のお話で感銘を受けたので、すぐにスポーツジムの会員になりました。(タイムリーに、安く会員になれたので)しかし、私も体も心も鍛えるぞー、とばかり、張り切って行ったのは、まだたったの1回。別に、言い訳じゃないけどいやになったわけじゃなく、つまり、時間が取れないというか、スケジュールできない、というか・・・。トホホ、な状態が続いています。
あぁ、これで、私もまた別のストレスが溜まりそうで・・・怖いです。
友人の最近のご主人とのストレスをやり過ごす方法としては? なんと!
「近頃は聞こえても聞こえないふりをしちゃったりするから、補聴器でもつけろ、って言われてるけど、それも無視。」なんですと。うーん、私も見習いたいけど、彼女の境地に至るまで、私にはすっごい修行が
必要かも・・・。
★ 編集後記
明日から、1週間日本に帰国することになりました。両親の金婚式のお祝いのためです。50年も結婚生活が続くなんて・・・気の遠い話、と思っていたら、自分の親が二人とも健康で記念日を迎えることができ、感激です。
遠くに住むと、両親の健康が一番のみやげ話。いつまでも元気でいられるように、とお祝いしたいです。
お揃いの○○を買いました・・・。これは、両親がこのレターを読むかもしれないから、まだヒミツです・・・。
来月まで、ごきげんよう。
それでは、皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく
★ お知らせ
☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。
☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。
☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie's New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、水曜の昼と夜のクラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。
《発行人》Ellie Grace Toda
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