[ October - 2007 ]


---------- 目 次 ----------
ごあいさつ
今月のお花つれづれ
【 アメリカのおもしろ花、パンプキンツリー 】
Ellie の10月のアレンジメント
【 ピンクとホワイトでキャスケード・ウェディングブーケ 】
Ellieのつれづれ日記 - 今月の思い出話
【 これはいかに・・・の巻 】
編集後記
お知らせ

ごあいさつ

ずっと暖かい天気が続いた10月でした。秋晴れは気持ちいいけど、今年の紅葉はまったくダメですね。オータムインNYとはなりません。。。

今頃、10月の末は、本当はNY地域の紅葉が見ごろなときです。が、しかし、こう暖かい日が続いては、色が変わるはずの木がすっかり狂っちゃうでしょうね。

桜の木も狂っちゃいました。近所の桜の木、これはなかなか見事な桜を咲かせてくれる楽しみな木なのですが、狂ってしまったみたいで、なんか花を咲かせてしまったのです。。。
エリーのブログにアップしました。かわいそうに。。。

教室ブログの方のプロ科の生徒さんたちの「今週の作品」がとても好評で、生徒の皆さんの実力がすごーくアップしてきているのを感じます。

皆さん、とても勉強になるといってくれます。うれしいな。

フラワーアレンジメント教室日記 in New York

プロ科の作品をながめているだけで、デザイン構成や色合わせなどのお勉強になるという、真実。どうぞ、皆さんの実力アップにどんどんお役立てくださいね。

でも、基本は、基礎力です。いつも言うけど、基礎のアレンジのテクニックがとても大切ですので、しっかりと把握してくださいね。



今月のお花つれづれ

今までに毎年のようにご紹介しているパンプキンツリーです。10月になると市場にでてくる、とってもユニークな花?いや、枝もの?それとも実?

エリーのブログにアップしてありますが、このパンプキンツリーは、日本では手に入らないそうですね。どの方も、今まで見たことがない、といいます。

どうもウワサでは?なす科のようです。でも、茎のトゲは鋭く、大変とがっています。もしかして、バラ科と思っていました。

ちょうど、そのパンプキンツリーのアレンジをした直後に、岡山商科大学、専門学科の生徒さんたちと、スカイプでオンライン講座を開くことになりました。

まさにグッドタイミングで、そのおもしろいアメリカの花をご紹介できました。とても興味深く見てくれていましたので、提供できる季節の話題があってよかったです。

10月31日水曜日は、ハローウィーンです。それにかぼちゃはつきもの。テーマカラーは、かぼちゃのオレンジと魔女の黒。この2色があると、ハローウィーンって感じがでますから、おもしろいですよ。

このハローウィーンは、日本でも最近は取り上げられているようですね、おもしろがって。アメリカのかぼちゃは、この季節ならではのもので、とっても大きいものもたくさんで回っています。それは飾り用として。味としては、食べると美味しくなく、日本のかぼちゃと比べ物になりません。



Ellie の10月のアレンジメント

【 ピンクとホワイトでキャスケード・ウェディングブーケ 】

9月の末に、テキサス州からのお客様のために結婚式の花をいたしました。

ブーケの注文は、キャスケードのスタイル。これは、ティアードロップスタイルといって、「涙型」に作るブーケです。

流れるようなラインが特徴的で、一番下に活ける花とグリーンがとても大切です。落ちてはいけないので、落ちないように工夫をしないと。

このやり方は、エリーのフラワースクールのプロ科のレッスンでやりますが、細い針金を茎に巻きつけて、そしてブーケホルダーにくくりつける方法をとります。

ここさえきちんとできれば、後はふわっと見えるようにお花を配置します。

とてもエレガントなドレスの写真をメールで送っていただいてのコンサルテーション。今はインターネットがあるから、それができるのですよね。

当日、きれいに仕度を整えられた新郎新婦のすてきなこと。私のブーケが本当に、ぴったりのカップルでした!!

どうぞお幸せに〜!

このブーケや会場の花の様子は、ブログにアップしました。

とっても素敵な場所がパーティー会場だったんですよ!



Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話

【 これはいかに・・・の巻 】

『結婚式の花の色めぐり、新郎新婦が業者を提訴』

えーっ、何これー。

10/19付けのNYジャピオン(NY王手の日系のフリー週刊新聞)のニュース記事に、こんなのが載っていました。

アメリカの結婚式は、式場と特定の花屋と結びついておらず、気に入った花屋を指定して結婚式の花を作ってもらう慣わしになっています。

NYのアッパーイーストサイドの花屋が訴えられたというのです。これは、ただならぬこと。。。相手は?

原告は、弁護士の夫婦。

またか。。。です。

内容は、「結婚披露宴用の花飾りに打ち合わせと違った色の花が使われ、「著しく落胆した」として、 10/12に、マンハッタン最高裁判所に損害賠償40万ドルを求め提訴した」とあります。

40万ドル!。。。それっていったい何のため?といいたくなる金額です。 1ドルが115円として、約4600万円ですよ。その花屋に払った披露宴用の花代が3万ドル(約35万円)に対しての提訴です。

ふーっ・・・何これ。
がっかりしませんか?この話。

何にって?
また弁護士か・・・

私は、こういうばかばかしいほどの桁違いの提訴が、また弁護士によるものだってことに、まず腹をたてました。

以前、このように超ばかばかしいほどの金額の提訴として、全米の笑いものとなったケースがあり、その時の原告は裁判所の判事でした。

いつも頼むクリーニングやが、その人のズボンをなくしたとして、その弁償代として、な、なんと17万ドル?!(ごめんなさい。正確な数字はいつもながら(汗)覚えていません。。。)とにかく、1500万円以上もの金額を求めて提訴したのです。なくしたクリーニングの対応が悪かったとして。。。

いくら、正当性を掲げてクリーニングやが悪いと訴えても、これは程度問題でしょう。

結局は、もちろん!その判事は負けましたが、あることないこと書かれて、「自分の離婚にあたって、慰謝料のたしにするためだった。。。」とか、「最近は、仕事があまりなかったようだ」とか。みっともないったら、ありゃしない。

このケースも、今回の花屋の40万ドルの提訴も、「自分の法律の知識」を楯に、正当性を試みているとしか、私の目には映りません。どうでしょうか?自分は弁護士だから、どうやっても勝つっていうの?と捉えてしまうのですが。。。

今回のこの花の原告の訴えはどのようなものだったか、興味あるでしょう?

「原告は、希望の花のサンプル写真を送るなどして1年前より準備を進めていた。しかし今年8 /11に行われた結婚披露宴では、この業者は依頼通りの色の花を用意すると約束していたにもかかわらず、夫妻の希望した緑と赤のアジサイではなく、淡いピンク色のアジサイを使用。花自体もしぼんで茶色くなっており、花瓶も汚れていたなどと原告側は指摘した。」とあります。

それに対し業者側は、「花の色は微妙に違い、会場の照明によっても変わってくるため、完全に希望の色にはならない。」と説明しているそうです。

よーく、読むとこう書いてあり、両方ともなるほど。。。ですよね。

もし、本当に原告のいうとおりだったら、話し合いとして、業者にある程度は返金を求めても、業者には怒る資格はないと思います。しかし、その40万ドルという金額には、あきれますが。。。

花屋の説明もまた、ごもっともです。しかし、このような説明は、最初の花のコンサルテーションのときに話されて当然のこと。花を用意する立場としては、色などのある程度の約束はしても、絶対に特定の花を用意するとしてはならない、とされています。何度も手がけてきたウェディングがあるなら、それはわかるはずですから、どういった行き違いで、このような喧嘩に発展したのか、興味のわくところではありますね。

花は自然なものですから、いついつにこの花が欲しいと特定しても、それがとてもよい状態で手に入るということは、どうやってもわかりません。それは、確約できないものとされています。

今回、私はこれで大失敗をしました。

頼まれたアレンジにどうしても黄色のオーストロメリアを入れて、ボリュームを出そうと思って、3日前に花問屋にオーダーを入れました。

ところが、箱を開けて、いざアレンジを始めようとすると。。。その黄色のオーストロメリアの状態がアウト。とてもイキが悪く、使える状態の花ではなかったのです。

でも、時間が切羽詰っていたから、すぐに文句を言って取り替えてもらうことができずに、そのまま引取りましたが、これは後日、きちんとクレームを出すつもりです。しかし、その花の色の種類とまた、特定の日にちにこだわると、こういうことも起こるのが、アメリカの業者です。時々、平気でこういうことが起こりえます。

これには、私はいつも注意しているつもりでしたが、やはり、起こるときには起こるのですね。こちらももっと時間的に余裕を持っていれば、オーダーキャンセルもできたものを。また、自分の目で確かめてから買うことも。。。

ま、今回は、この花はメジャーな花と扱うつもりはなかったので、なくてもたいして影響はでませんでしたが、これがもし、主役の花で、時間ぎりぎり!なんてことになったら、本当にぞーっとします。

だから、今回のこの花屋の対応に、「何やっているの!」と言いたいのです。それも3万ドルの結婚式なのに。大きくて超ゴージャスな結婚式に値する値段ですよ、これは。相当招待客が多い披露宴だったことでしょう。(どれほどの花の量がいったことか、見てみたかったな、と思います。。。)

提訴とまでなる過程には、相当なやりとりと喧嘩があったことでしょう。こじれた結果がこの提訴となるにしても、花屋の立場に立つ私にとっては、ため息まじりには見られない事件です。

私は、9月、10月と3件のウェディングをする機会がありました。その後の事件なので、人事とは思えない部分があります。

花があっての結婚式。なんといっても花嫁と同格くらいの存在ある花のアレンジ。自分の結婚式の夢を描くには、ドレスと花なしでは語れませんよね。色やアレンジのスタイルで、盛り上がりも違います。本当に花は大切な存在です。

だから、花嫁の立場としての原告の主張も、ごもっとも。「著しく落胆した」その代金が40万ドルとしても。。。もし、本当にそうだったなら、それはそれはがっかりしたことでしょう。夢打ち砕かれて、、、かわいそうに、と思います。

さーて、どうなるのでしょうか、この決着は。

今回のニュースレターのブーケの結婚式を手がけて、その後にいただいた言葉に、「ブログの内容と花の写真で、エリーさんを選びました。NYでやるなら、ぜひと思って。そして、選んで本当によかったと思っています。ありがとうございました。」とコメントをいただきました。

この言葉、涙がでるほど嬉しかったです。こういう幸せのお手伝いができることがまた、大変やりがいのあることと確信しました。そして、その根本にあるのは、コミュニケーションである、ということも。

一生の思い出になるものですから、お互いの信頼関係をまず築いてからお手伝いできて、本当によかった、と心底思いました。

編集後記

先月号に、夏の時差ぼけの話を書いたとおもったら、また次の帰国が迫ってきました。父の1周忌のためです。

早い。。。

今回の帰国は、父の法事の前に沖縄でセミナーをすることになっています。 成田に到着後、すぐに飛びます。

もうすぐ詳しいことをアップしますね。

その間、特別レッスンをたくさんする予定です。さて、観光の時間はとれるでしょうか。。。とれなかったら、また次の機会を作ればいいか!

沖縄に行くだけで、とてもいい気持ちになります。というか、楽しいです。土地柄があまりにもNYと違って、おもしろいし、人間も暖かい。

来月は、その報告ができると思います! お楽しみに〜♪

それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。

皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!


お知らせ

☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。

☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。

☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、金曜の午前と午後クラス、木曜の夜クラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。

《発行人》Ellie  Grace Toda
《発行元》Ellie's  New York, Inc.
《ホームページ》 http://www.elliesny.com
《お教室のブログ》 http://elliesny.exblog.jp
《エリーのブログ》 http://elliegrace.seesaa.net
《お問い合わせ》 elliesny@gmail.com

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         Ellie Grace Toda
Ellie's New York Floral Design
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