★ ごあいさつ
今のところ、とっても暖かい1 1月。NYの今ころは、今にも雪が降りそうな気配のはずなのに、おかしいな〜。
11月に入ってすぐから、私のとっては「えっ?」と驚くことが続きました。そのどれをとっても、ニューレター2回分くらいの内容になりえるくらい。
感じることがたくさんあった11 月でした。さて、今年も残すところ後1ヶ月。
ついこの前始まったと思うのですが。。。
NYでは、メジャーなところはすでにクリスマスの飾りつけが終わっていますし、クリスマスソングも流れ始めています。
先日、日本に帰国した折に感じたことは、日本のクリスマス雰囲気が早すぎるということ。なんと、 11月に入るともうクリスマスソングが聞こえてくるだなんて、、、そんな季節感のないことでは、ダメですよねー。
やはり、クリスマスは12 月に入ったと同時に始まるのがいいと思うのですが。
★ 今月のお花つれづれ
【 Disney Fairy Tale Wedding 】
先月号の10 月のニュースレターで、【ディズニーのフラワーマジック】のお話をしました。
今月はその続きで、"Disney Fairy Tale Wedding "と呼んでいる、DISNEY(ディズニー)のテーマパークでの結婚式についてです。訳せば、「ディズニーのおとぎ話の結婚式」というのでしょうか。
世界一のエンターテイメントのテーマパーク、 DISNEY(ディズニー)の中のフローリストショップの話です。ここでいうのは、フロリダのオーランドのDISNEY(ディズニー)のこと。その店の名は、"Disney Florist & Gift Baskets"(ディズニー・フローリスト・アンド・ ギフトバスケット)。
毎日、ものすごい数のMeetingや結婚式のお花をすべて取り仕切っているそうです。結婚式だけで、なんと年間 1500件以上。単純計算で、1週間に28組。1日にしたら、確実に4組も。。。ということです。そのほかに、重要な人をもてなすパーティとかバースディ・パーティとか結婚記念日などなど、会社のパーティなども含めると、多数。
結婚式は、"Wedding Pavilion "ウェディング・パビリオン、またの名をthe wedding chapel(ウェディング・チャペル=教会)で行います。そこで結婚式を挙げるカップルのほとんどは、地元以外のところから来ます。なんと日本からもわざわざフロリダのディズニーランドに飛んで行って挙式するカップルもいるんだそうですよ。
なるほど、結婚式を挙げながら、招待客にはディズニーランドのホテルに泊まってもらい、そこで遊んでもらう。。。なんと贅沢な。でも、とても楽しいウェディングになることでしょうね。
そこで、気になるお値段は??
平均的な結婚式の招待客が80 名として、$26,000(約300万円)からとのこと。これは、まず悪くないかも。ウェディングパッケージとして、お式の花だけではないらしいから。でも、2人だけで挙げる式のお花にしても、$3200(約37万円)というのは、ちょっと割高?
そこでの挙式は、1 年前から予約可能。予約後、まずはディズニーランドに飛んできてもらって, "Disney Wedding Consultant"(ディズニー・ウェディング・コンサルタント)と共に、初回のコンサルテーションが始まるとのこと。その場では、挙式の主要な流れの取り決めやテーマを決めるため、コンサルの時間は約1時間半。
そして、挙式の8 ヶ月前になると、各カップルにそれぞれ担当の"Disney Wedding Planner"(ウェディング・プランナー)がつきます。そして、細かいことをメールや電話でやり取りしながら、計画していくのだそうです。最近では、メールがあるから、連絡のやりとりがとてもスムースになったとか。
しかし、そのやり取りの中で、その挙式の内容の変更が、平均して 6回もあるとのこと。それは、グランマのコサージュがどうの・・・だったり、全体のカラーを変えることさえあったり、ブライズメイド(花嫁の友人たちのブーケやコサージュが要ります)の数が6人から12人に増えたりすることなど、さまざまだそうです。つまり、挙式の当日まで気が抜けないのが、舞台裏。
"Disney Wedding Planner "(ウェディング・プランナー)の仕事の一つに、ブライドのイメージやドレスを見て、希望する花とかその数とかデザインを決める、フローラル・イベント・マネージャーに繋ぐこと。そのブライドにぴったりのパーフェクトなブーケを作るためには、手間を惜しみません。
そして、挙式の当日。何人かのチームを組んで、最高のウェディングにするために、スタッフたちは、それぞれウォーキーを持ってお互いにコミュニケーションをとりながら、最後の最後まで、細部にまで気を使って、満足してもらえるように走り回るとか。
もちろん、気を使うのは、会場装花や花嫁さんの持つブーケだけではありません。テーブルリネンや、いす、いすのカバー、子供のテーブルのコーディネートなどなど、お花以外でも忙しいのです。
ディズニーのテーマに従ってのウェディングを希望するなら、「シンデレラ」が人気だからお勧めだとか。なるほど、シンデレラのガラスの靴は、カーネーションで敷き詰めて(パヴェというスタイル)クッションの上に置いたりする。それに、各テーブルの上には、かぼちゃから高級な馬車に変った、あの馬車をガラスの馬車にして、その中にフレッシュなフラワーを活けこんだ、センターピースのアレンジメント。。。きっと、花嫁さんは、シンデレラのようなドレスを着て登場するのでしょうね。
なんか、私、見てみたくなりました。誰か、周りに結婚する人いないかしら。そこをぜひお勧めしたいんだけど・・・
あ、いた、いた! 私の息子たち!
2人いるから、どちらかでもいいから、そこで結婚式を挙げるように勧めたくなりました。でも、どうしましょう。まだお相手もいないのに。。。それに、その彼女がいやだ、と言ったらきっとダメでしょうし。。。うーん、むずかしい。
それでは、私がこれからお金を貯めて、その費用分を助けてあげるといったら、OKするかしら?
なーんて、ちょっと息子の結婚式に夢を託すエリーでした。まだ、 22歳と19歳と若いのにね。
でも、ほんとうにそうなったら、それこそ花の写真を撮りまくって、もちろん皆さんにたくさんご紹介できますものね。どうぞそういう日がきますように・・・と祈りに覚えてくだされば、嬉しいです。
最後に、このお花屋さんのすごいところをもう一つご紹介。
名前からして、"ギフトバスケット"とついているんだから、バスケットアレンジもお手のもの。結婚式に招待されている人たちのお部屋に届けるバスケットもアレンジします。そのお値段は、平均して$ 250(約3万円)。すごく豪華そうですねぇ。
でも、そのゲストたちが、ホテルのお部屋に到着すると、すでに見事なフラワーバスケットが届けられているとしたら、どうでしょう! もちろん、その中には、ディズニーのテーマのプロダクトも入っていることでしょう。美味しいチョコレートやキャンディなども、ね。
さすが、結婚式に参列するゲストの到着から、カップルがハネムーンにでかけるときのブーケまで、すべてお花で歓迎することができるとは、すばらしいビジネスになっていますね。そして、そのウェディングのカップルのスペシャル・メモリーを創作するお手伝いができることも。
この記事は、全米のお花やさんがとっているフローラル・マガジンに紹介されていますから、全米のお花やさんもまた、私と同様に、その規模とサービスの徹底さに恐れ入っていることでしょう。
関係サイトを挙げておきましょう。
www.disneyflorist.com
www.disneyweddings.com
www.disneymeetings.com
★ Ellie の11月のアレンジメント
【 紅葉とローバーマム 】
今年は、ゆっくりと紅葉を楽しむ暇がありませんでした。ですから、せめて私のアレンジに紅葉を!と思い、そのテーマで花あわせをしました。
大き目の菊が見えますのは、ローバーマムと言って、表がエンジ色、裏が黄色という秋に出回る菊です。
これが入るだけで、もう秋の感覚いっぱいになります。
紅葉に使っているのは、本物の枝にスプレーをしたもの。半永久的に持ちます。ちょっと黄色とオレンジがはっきりしすぎている感じもありますが、秋にしか使わないものですから、この際、たっぷりと。
秋のアレンジは、深まり行く森の雰囲気の色使いが特徴です。濃いグリーンもエンジ色も入るといいですね。
すすきでちょっと軽やかさを出しました。
★ Ellieのつれづれ日記− 今月の思い出話
【 あぁ、憧れのパリのフラワーアレンジメント!の巻 】
11月最後の週は、アメリカでは感謝祭を祝う週でお休みです。そう、「サンクスギビング」。クリスマスの1ヶ月前ですが、ばらばらの家族が集まってきて、楽しく食事をするとき。
このときばかりは、以前、何度か訪れたボストン郊外のピルグリムたちの集落を思い出します。そまつな小屋で家族が寄り添いながら暮らし、インディアンたちに収穫を助けてもらいながら過ごす日々。なんと冒険心のある、そして挑戦的なことでしょう。
そして、現在は。。。とても豊かなターキー(七面鳥)料理をいただきながら、家族の健康と繁栄を祝っている。
私は、今年はそんな感謝祭をパスして、日本へ行きました。あわただしい 1週間でしたが、また家族の絆を確かめ合うことができた1週間でした。ターキーこそはなかったけれど。。。
帰りのJAL のフライトで、見たいと思っていた映画が上映されており、なんともラッキー!今回のフラワー・レターでは、そこで見た映画のお話をしたいと思います。
それは、私の大好きな女優、メリル・ストリープ主演の最新作、" The Devil wears Prada"「プラダを着た悪魔」。NYが舞台のファッション業界の内容です。
あらすじとしては、Andy という、ださくてまじめな女性が、ファッション業界を牛耳る大手雑誌、"Runway"のガンクツ編集長、ストリープ主演のMiranda のアシスタントとして活躍し、そしてファッションセンスが磨かれていく話。最後は、やはり自分には合わないとリタイアするけれど。
これは、最新のファッションに興味のある方、もしかして、アメリカの人気テレビドラマ" Sex & City"が好きな方、そして、NYが大好きな方には、絶対お勧めの映画です。
しかし、それ以上に、フラワーアレンジメントの感性を磨きたい方は、もっと必見です。だから、私は、敢えて今回取り上げてみました。私、びっくりしましたもの。主役たちが泊まるパリのホテルでのシーンに!
それは、パリコレの取材に訪れたときに宿泊した最高級ホテルでの花あしらい。
いたるところにアレンジがあります。それが、どれもこれもがすばらしい色づかいとボリュームたっぷりの活け込みスタイル。まさに、私が目指すところのアレンジがたくさん出てくるのです。
思わず、「うわーっ!!」とため息が出ました。。。
特に、編集長のMiranda がパリのホテルの自分の部屋でAndyと打ち合わせをするシーンに出てくる花がすばらしい。Andyが必死にメモをとるその横に、それはそれはゴージャスなアレンジが!
私は、そのセリフの内容は覚えていないほど、そのゴージャスなアレンジに釘付けになりました。そのエレガントさとボリュームには、本当に驚きました。それをもう一度見たくて、機内でお昼ねもせずにもう一度リプレイをして見てしまったほどです!ですから、しっかり目に焼きついています。
大きなアレンジです。四角いお花器にたっぷりと四方正面に活けてあるセンターピース。色使いは、全体的にはクリーム色。クリーム色のバラ 2種類と薄いグリーンの大きなハイドレンジア(あじさい)が主体にたっぷりな花使いですが、なんとアクセントに大きな茶色の花が。。。シックな色使いです。これは、本当にヨーロッパらしい。アメリカでは、なかなか見られません。
さて、この大きな茶色の花?はいったいなんでしょう?と目を凝らすと。。。
それは、ひまわりの花びらをとった中心部分でした。
私も以前、秋のアレンジに使ったことがありますが、この茶色の色使いの配置と比率とそれから、全体的なアレンジ構成のボリュームに脱帽です。とっても上品な仕上がり。
あぁ、ぜひその写真を今ここでお見せできたら。。。私の意図するところがわかってもらえるのに、ととても歯がゆい想いです。
さすがに映画の撮影も、このアレンジを大きく取り上げて、まさに画面いっぱいに主役の Andyとこのアレンジを切れることなく載せています。だから、いかにもパリの優雅さとアレンジメントの技術の高さとそして、主役2人のエレガントさを表現するのに、ぴったりの手段になっているのです。
また、ホテルの部屋のあちこちにこれでもか、というほどアレンジメントが出てきます。いったい、どれほどの高額なお部屋になるのか想像もつきませんよ、あっちもこっちも豊かなアレンジがあるのですから。聞くところによると、パリのホテルは NYより高いとか。
NYでも3つ星や4つ星ホテルで平均一泊400ドルといわれていますが、パリではそれ以上らしい。あまりたいしたところじゃなくても、一泊 500ドルも。5万円以上するんですよ。小さい部屋で。
だから、その撮影に使われた、アレンジメントいっぱいのお部屋にしたら、一泊何千ドル?いや、もしかして何百万円??
いやー、そんなアレンジメントたっぷりのお部屋に泊まってみたいものですよねぇ。夢心地はいかほど??そして、目覚めの感想は??ぜひ、将来実現させたいものです。。。
ホテルのロビーに飾られているアレンジもまた、すごいボリュームです。あれは、薄いピンクと白のバラたっぷりのアレンジでした。さすがですよ。
ただ、一箇所、このアレンジは私は好きじゃないというものがありました。それもアップで何度もでてくる背の高いアレンジメントです。さぁ、それはいったいどこでしょう?ぜひ、皆さん見てみてください。そして、わかったら教えて!
好きじゃないのは、色使いとアレンジの構成においてです。ボリュームはさすがですが、ね。
だから、この映画はお花好きの方にはぜひ見ていただきたい、と思います。絶対にため息がでますよ、きっと。そして、あんなアレンジが活けられたら、と思うと思います。時価、数万円かな?いや、それ以上の何十万円でしょう。
お花はもちろんですが、また主演者たちの最新ファッションのすばらしいこと。とっかえひっかえの最高級ブランドのファッションは、必見。特に、主役のメリルがまたすばらしい。着こなしセンス抜群です。憧れる〜。
メリル・ストリープは、私の一番好きな女優です。理知的で、聡明でエレガントでかなりの切れ者という感じがします。存在感おおありの女優だと思います。
ものすごく「自分」をはっきり持っていると思います。それが、個性であり、人を惹きつける魅力になる。
調べたら、なんと、彼女はNJ 出身。(ご近所じゃありませんか!)そして、57歳で4人の子持ち。79年生まれの長男を筆頭に、91年生まれの3女まで1男3女。そして、だんな様は、彫刻家。
すばらしい映画出演を繰り返すなか、しっかり母親もしているのですよねぇ。そして、妻としても。これはすごいことだと感心した次第です。同じ働く女性としてですが。
この情報は、インターネットで、この映画のことを調べてわかったこと。この映画の評価もいろいろですが、やはりどれもがストリープの演技力を褒めています。しかし、そのどのコメントにも、パリのホテルのすばらしいアレンジメントがでてこない!
ですから、私なりのコメントとしては、お花好きの方、必見ということで!
最新の映画ですから、ぜひ見てくださいね。もうすぐ冬休みにもなることだしね。
★ 編集後記
今回の日本行きでは、時差ぼけにはなりませんでした。もう時差ぼけにならない対策がばっちりできたからです。
日本にいるときには、それほど時差は気にならないのですが、問題は、 NYに戻ったとき。体内時計としても、東回りはきついとのこと。
今回は、機内で映画を3 本も見て、興奮した眠れなかった!ので、到着が朝の11時とあって、長い一日になりました。
日中必死に目を開ける努力をして、寝るときに軽い睡眠薬を飲む。そしたら、夜の 10時から朝の7時までぐっすり睡眠できたら、もう次の日は大丈夫。
決め手は、到着の夜の睡眠ですかね、私の場合。全くね、日本との時差が 14時間だなんて、つらいですよねぇ。
それでは、皆様、また来月まで、ごきげんよう。
皆さん、私にメールくださいね。励みになりますので。よろしく!
★ お知らせ
☆ 今月号のニュースレターはいかがでしたでしょうか。ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております。今後の発行の参考にさせていただきますので、ぜひお声を寄せてください。
☆ 12/19/03号からNYジャピオンにフラワースクールの広告を載せ始めました。現在は、毎月の第2と第4週目のNYジャピオンに広告掲載しています。
☆ 2003年の6月にEllieのアレンジメント教室、Ellie’s New York Floral Designを開校しました。月に1回の「季節の花」を活けるクラスも新設しました。初心者からプロになりたい方まで指導する教室です。現在は、マンハッタンの新スペースにて、金曜の午前と午後クラス、木曜の夜クラスも併せて開校しました。ご興味のある方は、こちらからどうぞ。
《発行人》Ellie Grace Toda
《発行元》Ellie's New York Inc.
《ホームページ》http://elliesny.com 日本語のページ
《お問い合わせ》flower@elliesny.com
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